世界最大の半導体メーカーである米インテル。この会社がパソコン向けMPU(超小型演算処理装置)で圧倒的な世界シェアを確保し、最近では高速通信「WiMAX」でも先行しているのは1974年にイスラエル・ハイファ市に開設した研究開発センター(IDC、イスラエル・デザイン・センター)の貢献が大きい。 インテルはイスラエルに35億ドルを投資した最新鋭の半導体工場もあり、これまでの総投資額は70億ドル程度に達する。その最新鋭工場にしても、パレスチナ自治区ガザからミサイルが飛んでくるほどの距離にある。にもかかわらず、これほどの多額の投資を決断、継続しているのはやはり、イスラエルの技術的な貢献に報いるためとされる。 イスラエルに進出したグローバル企業の中で、最も成功したとされるインテル。なぜ、それが可能だったのか。研究開発拠点を開設してからの35年を振り返りながら、イスラエルの活用法について考えてみたい。