自動車産業ではこれまで、「プラットホームの共有化によってコスト削減を狙う」としばしば言われてきた。プラットホームという概念自体が各社によってバラバラではあるが、アンダーボディーなど車の骨格的なものの一部を共有化する(一つのプラットホームで派生車種を多くつくる)ことで開発投資を抑制する狙いがあった。 しかし、こうした従来の開発手法に限界が来ている。その大きな理由は、多様化する顧客の価値観にきめ細かに対応しなければならなくなったからだ。2008年のリーマンショックを境目に中国や南米など新興国市場が急激に拡大し、市場のニーズの多様化が加速した。「車は文化」と言われるように、乗り方や求められる品質などは地域や国や道路環境によって違ってくる。これまでのプラットホームの共有化では、製品の多様化とコスト削減という二律背反的なことを同時に進めるのには限界が出始めているのだ。 工場で生産された段階の品質チェ
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