「2012年をめどに白熱電球から省エネ性能の高い照明に切り替える」――2008年5月に経済産業省がエネルギー問題への対応策としてこのように発表した。これを受けて一部メーカーは白熱電球の製造をストップすると発表。白熱電球に変わる“エコで地球に優しい”次世代照明への関心が高まった。 次世代照明の1つにLED照明がある。省電力でエコとうたわれることが多いが、従来の照明に比べて本当に“エコ”なのだろうか。 まずはLEDの歴史から追ってみよう。LEDは「Light Emitting Diode」の略で、「発光ダイオード」とも呼ばれる。1960年代に登場し、最初は赤や黄緑色のLEDが開発された。青色LEDの開発も進めたが、高輝度なものはなかなかできなかった。1993年に中村修二氏が、窒化ガリウムによる高輝度な青色LEDを発明した。特許をめぐる訴訟を思い出す人もいるかもしれない。 高輝度な青色LEDが発