◆同盟 ◇「情報不足」 危機感抱いた米政府 「日米同盟の証し」とされる米軍の「トモダチ作戦」。その舞台裏では米軍独自の作戦が早くから進行していた。最新鋭の無人偵察機グローバルホークが太平洋の米領グアム・アンダーセン空軍基地を飛び立ったのは震災翌日の3月12日。福島第1原発で水素爆発が発生し、大量の放射性物質が放出されていた。 「日本政府からの情報を頼りにして対応が遅れれば、米兵の命に関わる」(在日米軍幹部)。米軍は日本からの情報不足に危機感を強め、独自の偵察活動に乗り出していた。 約4時間かけて三陸沖上空に入ったグローバルホークは上空18キロの高高度の原発上空を旋回。米カリフォルニア州のビール空軍基地から衛星通信を通じた遠隔操作で被災状況を撮影した。これまで被災地と原発周辺をほぼ連日旋回。すでに約1万5000枚を撮影し、大半を日本側に提供しているという。 しかし、写真の公開か非公開かを巡り