大分県国東半島。多くの人にとってあまり聞きなじみのない地名なのではないでしょうか。 九州の北東に位置するここは、古くは大陸との交易の場として栄え、渡来文化と融合した独特の土着信仰と、国東半島を中心に発達した神仏習合の山岳仏教・六郷満山(ろくごうまんざん)の文化が現代まで脈々と受け継がれた、非常に奥深い歴史を持つ地域でもあります。 2012年からは国東アートプロジェクトが開始され、その評判は瞬く間に口コミで広まり、他に例のない国東の固有文化とその神秘性が数多くの来訪者を虜にしています。 2012年から春夏秋冬を通して国東の風景を撮影し続ける写真家・石川直樹さんもその一人。カルトラツアー第三弾では、世界のあらゆる場所を旅してきた石川さんが今もっとも注目している国東半島を巡ります。 ツアーは国の重要文化財に指定されている「熊野磨崖仏(まがいぶつ)」からスタート。平安時代末期の作とされ、国内屈指の