マーケティングの世界では、「ドリルを買いにきた人が欲しいのはドリルではなく『穴』である」という格言があります。これは、アメリカのマーケティング学者セオドア・レビットの著書『マーケティング発想法』(原著は1968年)で紹介されたものです。しかし、IT業界のベンダー側にいると、お客様の課題である「穴を空ける」ことよりも、自社の電気ドリルの性能をアピールしているケースが少なくありません。「わが社の製品のモータは○○社のもので、このドリルの硬さ、回転数ときたら他社を凌駕しています!」といった具合にです。多くのITベンダーの方、ドキッとしましたよね。当社の社員は大丈夫かな。 CXはUIの進化系では理解できない ここでは、「穴を空ける」がビジネス課題で、電気ドリルは製品やソリューションの1つです。正確に、綺麗に、迅速に穴が空きさえすれば、電気ドリルを買わなくても構わないのです。DIYのお店に行って有料