餌だった金魚がたくましく生き残り、今や“コイ”に―。高知市桟橋通6丁目の動物園「わんぱーくこうち」のオオサンショウウオを展示している水槽を悠々と泳ぐのは、1匹の大きな赤い和金。その名も「カープくん」。 5年前に「わんぱーくこうち」で誕生して以来、餌としてコウノトリやジャガーのおりの中にある池を転々とした。当初は200匹ほどいたが食べられず、残ったほかの10匹と一緒にオオサンショウウオの水槽に入ったのは3年半ほど前。ここでも不思議なことに食べられず、この1匹だけが生き残った。 今や全長25センチ。岩についたコケや、オオサンショウウオの脱皮した皮を食べて太り、当初数センチだった魚体はコイのような貫禄だ。 大躍進を遂げたプロ野球広島カープにあやかり、リーグ優勝が目前となった10日ほど前に「わんぱーくこうち」が「カープくん」と命名した。 飼育担当者の学芸員、吉川貴臣さん(42)は「オオサンショウウ