【古書販売店「トンガ坂文庫」を開業した豊田さん(右)と本澤さん=尾鷲市九鬼町のトンガ坂文庫で】 【尾鷲】三重県尾鷲市九鬼町に古書販売店「トンガ坂文庫」がオープンした。文庫本や児童書、洋書などがあり、運営に携わる集落支援員の豊田宙也さん(32)は「若い人たちが九鬼町に遊びに来るきっかけになれば」と期待を込める。 本屋は築80年以上の木造平屋建ての空き家を改修した。20平方メートルの店内には、豊田さんが持参した本のほか、知人に寄付してもらったり仕入れたりした約2千冊の本が並ぶ。価格は百円から8千円ほど。読書用の椅子も用意されている。 店名にある「トンガ」は地元では「大風呂敷を広げる」という意味があり、本屋に向かう石畳の坂を地元の人は「トンガ坂」と呼んでいるため、親しみを込めて名付けた。 豊田さんは同市の元地域おこし協力隊員。本好きということもあり、協力隊だった3年前から古本屋開業の構想を始め、