さいたま・大宮が新たな「北の玄関口」として注目を集めている。来春にはJRの上野東京ラインや北陸新幹線が開業し、交通の便がさらに良くなる。駅前の商業ビルは空室待ちの入居希望者が列をなし、住宅地としての人気も急上昇。積年のライバル、浦和は「ブランド力はこちらの方が上だ」と強調する。■交通要所、オフィス・住宅に続々 大宮駅西口から3分。14階建て商業ビルの1階に玩具大手タカラトミー(東京)が昨春、開いた鉄道模型のショールーム「トミックスワールド」には、全国から客がやってくる。お目当ては、ここでしか手に入らないNゲージの限定品。鉄道ファンの聖地、鉄道博物館にも近い。 「鉄道の町らしく、地の利は抜群」。同社広報部長の菅谷茂美さんは満足げだ。ただ、物件選びでは苦労したという。子どもたちを呼び込もうと、1階の通り沿いにこだわったからだ。約半年かけて探すこと約30軒。「大宮駅周辺は、空室が出てもすぐ埋まっ