岐阜県美濃加茂市への浄水設備設置をめぐり、事前収賄などの罪に問われた市長の藤井浩人被告(30)を無罪(求刑懲役1年6カ月、追徴金30万円)とした名古屋地裁判決を不服として、名古屋地検は18日、名古屋高裁に控訴した。藤井市長の無罪は確定せず、控訴審で再び争われることになる。 藤井市長の起訴内容は、市議だった2013年3~4月、設備会社社長の中林正善受刑者(44)=贈賄罪や詐欺罪で実刑判決確定=から浄水設備導入に向けて職員に働きかけるよう依頼を受け、見返りに2度にわたって現金計30万円を受け取ったというもの。 判決は、贈賄を認めた中林社長の捜査段階の供述の変遷について、「不自然と言わざるを得ない」と指摘。検察側が供述を補強すると主張していた市長とのメールのやりとりや、中林社長の銀行口座の動きなどの間接証拠についても、「現金を受け取った裏付けにならない」と否定した。 さらに、中林社長が「虚偽」の