タグ

ブックマーク / yashio.hatenablog.com (13)

  • 差別語の三相を見つめて適切に距離を取る - やしお

    小説を商業出版することになり、これまで自分で書いて見直すだけだったのが、編集者・校正者による校正・校閲のプロセスを初めて体験した。その過程で差別語・差別表現に関しての指摘を受けて、改めて自分の中での判断について少し整理しておきたいと思った。 ある言葉が持つニュートラル、ネガティブ、ポジティブの三相を同時に見ないと、「その言葉をここで使うのが適切か」は判断ができないけれど、三相のうち一面しか見なかったり知らなかったりすると正確に判断ができなかったり、話が噛み合わなくなったりする。 指摘を受けた点1 「発狂」や「狂人」に指摘が入った。 江戸時代に実在したという届出「発狂扱ひ」に言及した箇所に指摘が入った時はどうしようかとも考えて、「精神状態の異常による行動という届け出」と言い換えた。 明治時代に精神障害者が「狂病者」と呼称され、「狂」に否定的・差別的な意味あいが付与されてきた。1970年代に「

    差別語の三相を見つめて適切に距離を取る - やしお
  • 反社カルトが国政に食い込む構造 - やしお

    政治構造への従来の認識と、最近の統一教会関連の報道を合わせると、だいたいこんな感じだろうかと現時点で思うところのメモ。 ゲームのルール 国政は数のゲーム。多数決による。 多数決は「採決の前に議論が尽くされ(修正が施され)、十分な情報が採決者にインプットされていること」が前提・理念で、来はただの「数のゲーム」ではないが、多数派が理念を無視することで無化される。 無化する理屈として「多数決で選ばれた=全員が賛成」というすり替えが多い(与党だから国民の意思そのもの、というような) 多数決で勝つための数(議員数)を増やせる人物/集団(政治家/派閥)が力を持つ。 議員の数を増やすには、選挙で票を集める必要がある。 選挙の票には組織票と浮動票が(仮に分類すると)ある。 世間の感心が低く投票率が低い時、組織票の相対的な割合が高まる。 組織票の「当落の正確なカウントができる」「組織票の倍が彼我の差になる

    反社カルトが国政に食い込む構造 - やしお
  • 自分自身をニュースサイトにしない - やしお

    SNSでもブログでも、時事的な事柄・ホットな話題への反射的な言及が自分自身では減ったと感じている。気を付けてそうしているというより、そうすると自分が嫌になる・苦しくなる、という心理的なハードルが上がって勝手にやらなくなってきている。 この「気分」は個人的なものだけでなく、全体の風潮の影響も受けていて、一定の一般性があり得るかもしれない。現時点で「どういう気持ちがあるのか」を書き残すといいかもと思ってメモ。 炎上加担の功罪 「ホットな話題への言及」には利点/欠点の両面がある。 「不正義・不条理で苦しめられた」などの案件が、炎上で是正されるケースもよくある。 企業・行政vs個人で、昔なら個人が一方的に不利益を押し付けられて終わりのケースで、個人が救われたりする。 一方で「実は不正義じゃなかった」案件の炎上に参加して、意図せず加害行為に加担してしまうケースもあり得る。 例えば、草津町議が町長から

    自分自身をニュースサイトにしない - やしお
    hisawooo
    hisawooo 2022/05/01
  • 「そうなれたかもしれない自分」を体現する他人から目をそらす - やしお

    他人に嫉妬を覚えて、嫉妬している自分自身も嫌になる、という体験はそれなりにありふれている。 ある程度は、嫉妬している機序を丁寧に追うことで、妬ましさを羨ましさに転換できたりする。自分がその人の何を妬ましく思っているのか特定して、嫉妬を羨望に変えられれば、苦しさからある程度は免れられる。 それでも時々、羨望に変えることもできずに、その人を見るとどうしようもなく自分が嫌になって耐えられない、というような他人がいたりする。 先日テレビ番組で、指原莉乃氏とフワちゃん氏が、「誰とは絶対に言わないが、自分にもそういう人がいる」と言っていた。救済と絶望が同時にあるような話だと思った。 「さしフワご相談ナイト」(3/1放送)という番組名で、指原・フワ両氏でお喋りするというコンセプトだった(フワちゃん自身が企画した)。「ご相談」とある通り、二人への相談を募り、相談者も実際にリモートで登場しながら二人がその相

    「そうなれたかもしれない自分」を体現する他人から目をそらす - やしお
    hisawooo
    hisawooo 2022/03/27
    いい相談だね。
  • 逮捕にそなえる人生継続計画 - やしお

    実際に逮捕・起訴された人の事例をいろいろ読んでみると、普通に生活・仕事していてもされる時はされるんだと思う。 痴漢冤罪や荷物すり替えで違法薬物の運び屋にされるなどの巻き込まれケースだったり、もともとルール(法律・運用)が曖昧なグレーゾーンが拡大解釈で突然咎められたり、捜査機関の描いた架空のストーリーの登場人物にされたり、人は犯罪の意識が希薄だったり、色々ある。 逮捕・起訴されると人生に大きなダメージを被る。会社なんかで災害を想定してBCP(事業継続計画)を事前に立てたりするけど、それと同じような感じで、万が一逮捕された場合でも「こうなる」をそこそこ認識して「こうする」を事前に決めておければ役に立つかもしれないと思うようになった。 概要 弁護士選び 逮捕~裁判の流れ 逮捕 逮捕後 留置場・拘置所 取調べ・調書 捜索差押 勾留請求・勾留質問 裁判 世論形成・名誉回復 参考事例・参考文献 概要

    逮捕にそなえる人生継続計画 - やしお
    hisawooo
    hisawooo 2022/02/09
  • 安倍政権での「第二官僚」のメンバー - やしお

    安倍政権下では専門性や実効性より、内閣の存続(=支持率の維持)やメンツが重視されているように見える。 最近の新型コロナウイルス対応での全国一斉休校も、官邸サイドの主導で進め、文部科学省・大臣との事前調整もなかったと報道されている。さらに安倍首相自身が「直接、専門家の意見を聞いたものではない」と2020年3月2日参議院予算委で答えている。結果として対策が功を奏したとしても、そのことと意思決定の過程が正しかったかどうかは別問題で、結果の妥当性は過程の妥当性を正当化しない。 こうした専門性の軽視は「第二官僚」(官邸官僚)の形成という視点で捉えると理解しやすいのかもしれない。 野球や相撲でもプレイヤーの出身や経歴、実績、得意技を把握しておくと試合や取組を見るのが楽しくなるし、ニュースで名前を耳にしても「ああ、あの時の人ね」と分かるようになる。同じように第二官僚のプレイヤーもその辺を覚えておけば、別

    安倍政権での「第二官僚」のメンバー - やしお
    hisawooo
    hisawooo 2020/03/20
    これだけ地固めされてると安倍さんより賢い人が首相になったらとうとう独裁が始まりそうだ。
  • フィリピンの事情あれこれ - やしお

    フィリピンという国名はもちろん知ってるし、東南アジアの国だってことも知ってるけど、それ以上のことはよく知らなかった。「フィリピンパブ」「ドゥテルテ大統領が麻薬犯罪者を殺している」「大平洋戦争の激戦地」くらいの断片的なイメージを漠然と持っていただけだった。(そういう人は多そう。) 7年前からフィリピンのストリートチルドレンを支援している日のNPO(ICAN)に毎年寄付を続けていて、なのに今まであまりちゃんと知ろうとしてこなかった。 最近、Skypeでフィリピン人と英会話学習するサービス(レアジョブ)で毎日3~6人くらいのフィリピン人と話をする機会があって、興味が出てきて井出穣治『フィリピン』(中公新書)を読んだり、フィリピンのニュースサイトを読んだりして、もう英語を勉強したいのかフィリピンを知りたいのかわからなくなってきた。 忘れる前にまとめておこうと思って。 地理 歴史 対日感情 国名

    フィリピンの事情あれこれ - やしお
    hisawooo
    hisawooo 2019/09/20
    冬瓜のお茶?!興味ある…
  • お金を貸して絶縁するだけの話 - やしお

    お金を貸した友人と絶縁するに至ってしまった。困っていて大変だなと思って貸したのに、最終的に「冷たい」「鬼」と罵られて、こんなの耐えられないと思ってもう返さなくていい、今までありがとうと言って絶縁してしまった。大人になってからこういう形で友人を失ったのは、なんていうか、ずっと大切にしていこうと思っていたのにとか、自分のコントロールする力が結局足りないんだろうかとか、色々考えてつらい。 一旦整理して過去に押し込めてしまうために記録しておく。 経緯 去年の12月に8万円貸してほしいというので貸した。過去にも彼にはお金を貸して、でもまともに返済できないままになったことがあったから、「二度と貸さない」と言い渡していた。ただ今回は自分の都合というより家庭の事情で、彼の母親が借りるという。息子経由で息子の友人から借りるってどうなの、とは思うけれど「それがかなりおかしなことだとは分かっているが、お願いでき

    お金を貸して絶縁するだけの話 - やしお
    hisawooo
    hisawooo 2019/05/25
    よくある話ではある
  • 友人に金貸しちゃダメってこと 2 - やしお

    友達お金を貸しちゃダメって話は誰もが言う。だけど、その仕組みをきちんと説明してくれた人はこれまでいなかった。仕組みをちゃんとわかってる人が少ないんじゃないか。「お金のトラブルになっちゃうと友情が壊れちゃうからね」って、そんな理解じゃぜんぜん浅いんだよ。そうじゃない。「お金のトラブルになっちゃうと」じゃない、そんな途中からの話じゃなくて、もう第一手目からこの終局が導かれてるんだよ。 これね。ようやく私理解しました。友人お金を貸してすんなり返ってこないって事態が構造的に不可避だってこと、二人目を経験してみてもうすっかり理解しました。 返済をせまると怒る お金貸した友達の二人ともが、そろって判を押したように、返済をお願いすると怒りだしたんだよ。こっち側から見るとほとんど逆ギレとしか映らないこの全く同じ反応を、全く別人が示したんだ。あ、これは何か共通の構造があるんだと思った。 で、二人目の人が

    友人に金貸しちゃダメってこと 2 - やしお
  • カレー捨てられて殴り殺すの、マジわかる - やしお

    姑に作ってる途中のカレー捨てられて、首絞めて鍋で殴った(殺してない)中年の女のニュース、当になにか、わかる、あれはもうどうしようもないんだよなと思って、記憶をよみがえらせて、勝手にわかったつもりで読んでた。その瞬間の感情、たぶん同じやつ経験したことあるなと思って、あれは、あんな怒りが存在するんだなと当に驚いたこと思い出してました。 むかし家庭教師のバイトしてた。男子中学生の。あまり頭がいいほうじゃなかった。なんとか丁寧に、一生懸命おしえてた。その子も頑張って理解しようとしてもうまくできなくてイライラしちゃうみたいだった。それでもわかってもらおうとこっちも熱を帯びてきてた。熱心に説明してる途中でその子が、 「ああ。もういいから。」 って吐き捨てるように言った。 その瞬間。体の組織ぜんぶが金属に硬化したような息苦しい圧迫されるような感覚に全身が襲われて、経験したことない怒りに突き上げられた

    カレー捨てられて殴り殺すの、マジわかる - やしお
    hisawooo
    hisawooo 2014/10/25
    これがまた世の中には他人のカレーをぶち捨てるのが生きがいみたいな奴がいるんだよな
  • 「厳しすぎる社会」は「だれも責任をとらない社会」 - やしお

    バイトが冷蔵庫はいったりして店つぶして賠償金数千万なんてひどすぎる。だって会社が店を閉店したのは、世間様の空気に屈した(先読みした)からなのに。冷蔵庫の清掃や商品の廃棄、客への補償に対する賠償請求ならまだわかるよ。でも世間力の強さをバイトのせいにするなんてとんでもないよ。 だけど世間様(ブコメとかヤフコメとか2ちゃんしか見てない……)は「そうだ、こいつをつぶせ!」ってゆう。1アウトで人生ゲームセットにしろっていう。賠償金払ったら終わりじゃなく、復学もダメ、まともな就職もダメ、一生日の目を見るなという。 「こういうやつが社会に出る前に潰せてよかったね」みたいなコメントを見かける。「一度失敗した人間は、また失敗するかもしれないから潰せ」ってわけだ。でも「一度失敗した人間は、今度は学習して上手くいくかもしれない」とだって言える。けれど、そうは言わないんだ。 あるいは「社会秩序を乱すことは許されな

    「厳しすぎる社会」は「だれも責任をとらない社会」 - やしお
    hisawooo
    hisawooo 2013/08/31
    全面的に賛成はしないけど警句としては出来が良い。
  • つらいということ - やしお

    先々月に父が急死した。 もし親が死んでも自分は意外と平気でいられるんじゃないかと考えていた。何かを整理して考える力も大分ついてるし大丈夫かもしれないと侮っていたが実際はまるで平気ではなくて自分でも驚いた。体験を通さないと当には分からないことが確かにある。 12月14日(金)の昼前、母から「父と昨日から連絡がとれない」とメールが入った。両親は離婚して別々に住んではいたものの、連絡を取り合ったり会ったりもたまにしていた。 前日が僕の誕生日で、田舎から両親の名義でお菓子が届いていたから、二人宛にお礼のメールを出していた。いつもは電話をかけてくる父親から返事がなかったから変だなとは思っていた。 僕の誕生日のこともあり10日ぶりに母も父に連絡をとろうとしたようだが、メールの返事もなく、電話も「電源が入ってない」のメッセージばかりだという。それで警察と部屋を見に行ってくるという。 事故か、失踪か、病

    つらいということ - やしお
  • 「この眼前の、絶望的な40年の差」への補足 - やしお

    「この眼前の、絶望的な40年の差」id:Yashio:20121116:1353088610 ちょっとお出かけしているうちに、上のエントリにいっぱいはてなブックマークがついて、そのコメントやエントリのコメント欄で「それはちがうんじゃないかな」という指摘がありました。 言われてあらためて思ったのは、 ・別に「だめなおじさん」を引き合いに出す必要はない という点で、たしかに差分を強調するためにたははのおじさんを召喚したのは、安易で貧しい身振りでした。また何かを書くときにはその安易な方法、<俗情との結託>としか言いようのない方法はつつしもうと思いました。 つつしむというか、構造なり何なりがその安易さに落ち込んでいないかの検証が足りなかったということだと思います。(その検証は結構しんどい作業だったりするけど、もちろんどんなブログだろうとどんなツイッターだろうと容赦なく<言論・表現公表者の責任>がか

    「この眼前の、絶望的な40年の差」への補足 - やしお
    hisawooo
    hisawooo 2012/11/19
    誰も怒ったり不快に思ってないので安心するよろし/人生のモデルになるような人が身近にいることは幸いですよ
  • 1