自民党の外交関係の合同会議で21日、女性差別撤廃条約の「選択議定書」をめぐって白熱した議論があった。批准を求める意見の一方で、「国連に助けを求めるほどの女性差別は今はない」「堕胎、離婚促進法だ」などの反対意見が続出。党内の合意形成は難しい情勢だ。 選択議定書は、人権侵害を受けた個人や団体が国連の女性差別撤廃委員会に通報できる制度などを盛り込んでいる。99年の国連総会で採択され、今年3月までに英仏独ロ韓など96カ国が批准したが、日本は批准していない。合同会議では、党政務調査会の「女性に関する特別委員会」(南野知恵子委員長)が批准を求めてまとめた提言が取り上げられた。 ある女性議員が「我が国には伝統文化に根ざした法制度がある」と慎重論を唱え、男性議員からは「(批准を)後ろで支援しているのは左翼だ。日本の家庭崩壊の危機は、人権など西洋的な考え方を教えて日本の伝統教育がないからだ」という反対論