アラフォー以下の世代にとっては、劇団「ナイロン100℃」の主宰であり、劇作家ケラリーノ・サンドロヴィッチとしての活動のほうが、よりなじみがあるかもしれない。 しかし、KERAは日本のインディーズ史において多大な影響を与えたレーベル「ナゴムレコード」の主宰、またバンド「有頂天」のヴォーカルなど、ミュージシャンとしてデビューし、今年1月に還暦を迎えたいまなお、日本のカルチャーシーンの最前線で活躍する人物である。 2023年3月25日、恵比寿ザ・ガーデンホールで開催された。「KERA 還暦記念ライブ〜KERALINO SANDOROVICH 60th Birth Anniversary Live〜」。 チケットはもちろんソールドアウトとなったこのライブを『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』の著者であり、有頂天やナゴムレコードと密接な関係がある雑誌「宝島」の編集にも携わっていた「