世界中のほとんどの国が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の脅威にさらされている。5月22日世界保健機関(WHO)は南米を新型ウイルス流行の「新たな中心地」とした。中でもブラジルは、感染者数は世界2番目に高い33万人、死者は2万人を超え、その被害は拡大している。 それでもボルソナロ大統領は経済を優先し、コロナ対策を取ることをしないどころか、“コロナは風邪だ”と言い放ち、外出を促す。その犠牲となっているのが弱い立場の人々だ。特に懸念されているのがアマゾンに暮らす先住民たちへの感染拡大だ。 しかし、これはウイルス拡大で始まったことではない。ボルソナロが大統領に就任したその日から、先住民たちはその命を脅かされている──。 アマゾン川が大西洋へと流れ着く河口では、いくつかの水系が合流するが、その付近に広がる大都市「ベレン」に何度か行ったことがある。そこからセスナ機で30~40分(もしくは陸
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