視覚障害生徒が使用する点字教科書は通常の教科書(原典教科書)を点訳したものであるが,近年教科書のビジュアル化が進んだことによって点訳は困難を極めている.本研究では文部科学省が編集した特別支援(盲)学校中学部社会科教科書編集における新しい試みを抽出するとともに,視覚障害生徒にわかりやすい教科書とするための具体的な配慮について明らかにすることを目的とする.調査の対象としたのは,① 2012 年度に編集された特別支援(盲)学校中学部社会科教科書,②同教科書編集会議資料,③同教科書編集資料である.調査の結果,点字教科書の分冊化における単元等配列上の配慮,視覚障害生徒が触察する上で分かりやすいレイアウト,写真・絵・イラスト・表・グラフ・地図を点訳する際の新しい試みが明らかになった.さらに点字使用生徒と同一の教室で学ぶ機会の多い弱視生徒向け拡大教科書との関連について考察した.
現代の日本社会において、草の根レベルの保守運動が活発化している。1990 年代後半には「新しい歴史教科書をつくる会」によって歴史修正主義に基づく中学校歴史・公民教科書の制作と採択運動が行われた。2000 年代前半になると、保守系諸団体によって男女共同参画反対運動が行われ、行政に大きな影響を与えた。これらの草の根保守運動は、市民運動とも類似性をもつ草の根レベルの新しい保守運動として注目されている。その契機となったのが小熊英二・上野陽子(2003)による「つくる会」の実証研究である。しかし、草の根保守運動を対象にした実証研究はその後行われておらず、とくに社会的影響力の大きかった男女共同参画反対運動に関しては保守系団体がどのように人びとの支持を集めているかが明らかにされていない。そこで本稿では、全国的にみても男女共同参画反対運動が活発だった愛媛県の市民団体A 会を事例とし、保守系団体が男女共同参
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く