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2024年2月15日のブックマーク (5件)

  • 『娚(おとこ)の一生 3』西 炯子

    と、思ったら最後はなんとかハッピーエンド。ほっとしました。つぐみちゃんにも海江田さんにも幸せになって欲しい…。 イケオジ王子とクズ元彼 今回は海江田さんがますますかっこいい。 いつもはクールなのに少年時代のことをつぐみに突っ込まれててれたり、内緒でウエディングドレス注文して見つかったら顔真っ赤。なんてかわいい50男なのだ! そして、地震に被災したつぐみを助けるため、バイクや自転車を乗り継いで現地へ向かう!老体に鞭打って頑張るナイトのようです。 そして、今回そんな海江田さんのかっこよさを引き立たせるようなクズ男・つぐみの元カレ登場。 こいつがもう最低で。「彼女はおれのことがずっと好きなんだ」と勘違いのアプローチ。 もう、読んでて怒りを通り越して怖い… それで結局、他にも女がいやがる。 なんでつぐみはこんな男と…と思ったのだけれど、それが彼女の恋愛下手ゆえということなのでしょうか。 最後は海江

    『娚(おとこ)の一生 3』西 炯子
  • 『娚(おとこ)の一生 2』西炯子

    大人のムズキュン恋愛 あー、もうじれったい! お互いその気はあるくせに、なかなかくっつかないんですよ。 つぐみは真保とか海江田あての女性からの手紙にもグラついて自信なくすんだけど、海江田さんは時に毒舌を吐きながらも、つぐみの心がほどけるのをやさしく待っていてくれる。 でも、結構イロイロやっちゃったりもするのですが。 しかし以外にもつぐみの両親、親戚連中は海江田との仲を応援していて「おばあちゃんの遺産だと思ってもらっておきなさい!」とつぐみをけしかけます。 あとはつぐみの気持ちひとつなのですが、大人の恋愛は時に高校生以上にじれったい。 つぐみのお母さんの「世間体なんて、世間がべさせてくれるわけじゃなし、そんなことは関係ないの」というセリフが好きです。 ほんとにそうだ。 海江田の過去と捨てられた子ども 海江田とつぐみの中がギクシャクしている時、家に知らない子どもが隠れていました。遠縁の子らし

    『娚(おとこ)の一生 2』西炯子
  • 『娚(おとこ)の一生 1』 西 炯子

    『娚(おとこ)の一生 1』あらすじ 電機メーカー課長のつぐみは30半ば。過去の恋愛に傷つき、長期休暇で田舎の祖母の家を訪れるが、まもなく祖母は鬼籍に。 仕事を在宅勤務に切り替え、そのまま祖母の家に暮らすつぐみの前に、祖母から離れを鍵をもらったという大学教授・海江田が現れる。 海江田に説得されたつぐみは、なりゆきで同居を始めることに。 彼は祖母が以前、講師をしていた大学の学生でずっと祖母に片思いをしていたが、葬儀の時つぐみを見かけて一目ぼれをしたと話す。 海江田からの強引なアプローチ、マイペースで毒舌な態度にふりまわされるつぐみ。 しだいに海江田に心を開いてゆくけれど、彼女の胸にささる過去のトゲは容易には抜けないようで… イケオジ、ベタ甘の海江田教授 この漫画の何がいいかって、海江田教授のキャラクターにつきると思います。関西弁を話し、メガネに煙草、スーツ+ベストを着こなすセクシーな大人の色気

    『娚(おとこ)の一生 1』 西 炯子
  • 『眠る盃』向田 邦子

    眠る盃 タイトルにもなった名エッセイ『眠る盃』。 「眠る盃」は、向田さんが「荒城の月」の歌詞「めぐる盃 」を「眠る盃」と勘違いをしていたお話。 「自分はよく勘違いをして覚えている」と続くのだけど、面白おかしいのかと思いきや、このあとの文章が実に美しいのです。 「眠る盃」から連想された話は、昭和の向田家の酒宴の思い出につながります。 春の夜、酔客が帰ったあと眠りこけた父親と世話をする母親。父の膳には酒の残った盃が置かれている。 まるで詩のように美しい一文です。 「酒と水とは違う。ゆったりと重くけだるく揺れることを、このとき覚えた」 以来、日酒を飲むたびこの一文を思い出しています。 ○の書かれた葉書 後半はエッセイで、好きとして知られていた向田さんの愛の話や、家族のことなどが語られます。 なかでも印象的だったのが、「○の書かれた葉書」にまつわる話です。 戦争中、向田さんの末の妹が疎開する

    『眠る盃』向田 邦子
  • 珠玉の短編とエッセイ『男どき女どき』向田 邦子

    大人の秘密が詰まった短編『鮒』 最初に掲載された短編『鮒』は、「大人の秘密」がつまった話です。読むと心がざわざわします。 平凡な家庭に突如あらわれた鮒(フナ)。どうやら男の浮気相手が飼っていた鮒のようだ。捨てようとしたが幼い息子が育てると言い出したので、家で飼うことになった。 不安になった男は息子をつれ、かつての女のアパート付近を訪ねてみるが女はいない。 男が帰ると鮒が死んでいた。どうやらは感づいていたらしい。息子は母が殺したのではと疑い… 男は秘密を隠し、女は秘密を知っていることを隠す。こんな修羅場を家庭で淡々とやっているのだから、向田作品は恐ろしい。 向田邦子作品の感想 眠る盃…エッセイ 父の詫び状…エッセイ 男どき女どき…エッセイと短編 向田邦子の棚…向田邦子の蔵書とエッセイ

    珠玉の短編とエッセイ『男どき女どき』向田 邦子