ウィンウィンの関係だった――。2022年7月の安倍晋三元首相の銃撃事件を機に、密接な関係が次々と明るみに出た自民党と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)。政府は旧統一教会に対する解散命令を東京地裁に請求したが、信者からは「散々支援してきたのに」と請求への反発と不満の声が上がる。一方、自民の元議員はかつての選挙支援を「感謝している」と言ってはばからない。自民党と教団との関係は、解散命令請求で清算されることになるのか。 「今まで家族のようにしてきた人たちが、反社会団体に協力したように扱われている。正常な国家の在り方なのか」。政府による解散命令請求から1週間後の10月20日、福岡市博多区で、教団の信者らによる集会が開かれた。会場には約150人が集まり、壇上の2世信者や弁護士らが解散命令請求の不当性を口々に訴えた。主催団体の幹部は「支援を受けておきながら、事件が起きたらほおかむりの議員をたくさん知っ