ウェブメディアの女王が切り開くオンライン・ジャーナリズムと商売のきれいごとじゃない未来 ダニエル・ライオンズ(テクノロジー担当) ■利幅薄く量がものをいう 利幅の薄いこの業界では、規模の大きい会社が圧倒的に有利になる。グーグルが一つ一つは小さくて安い検索広告で数十億ドルもの広告収入を上げられるのは、それを何億回も掲載するからだ。 ネット大手のAOLやヤフーは今、ジャーナリストを雇うなどしてコンテンツを作るビジネスに乗り出している。規模で勝負するグーグルと差別化するためだ。 一方で、薄利多売戦略も捨てていない。ヤフーが5月にアソシエーテッド・コンテントを買収したのがいい例だ。アソシエーテッド社は、フリーの記者に100ドルかそれより少ない原稿料を払い、検索サイトのキーワード・ランキング上位に入ったネタに絞った記事を大量生産している。 広告料金を割り引く余力のあるネット大手がコンテン