埼玉県和光市の高齢者福祉センターで筋トレ中の利用者(撮影/木暮誠)この記事の写真をすべて見る 要介護度が軽くなって介護保険を“卒業”できる──病気やケガで生活に支障が出ても、適切なケアとリハビリで自立に戻れる。そんな施策を始めている自治体がある。住み慣れた地域で自立して暮らせれば、自治体の財政負担も減る。自治体と住民、双方が幸せになる取り組みを追った。 一般的に、要支援状態の人が介護サービスを受けたいと思ったら、1日30分ヘルパーに来てもらう、または、お風呂に入るためデイサービスに通う、というケアプランを提示されることが多いが、埼玉県和光市は違う。 体調が回復する見込みがあれば、機能回復訓練(リハビリ)をするプランを立てる。骨折などのケガや病気で入院しても、自分らしく生活し続ける体力を取り戻させるためだ。 和光市の高齢者は、人口8万77人に対して、1万3129人(2014年10月1日現在)