みずほ銀行で約一年前から進められてきた「DKB撲滅作戦」。部長級などの枢要ポストから旧第一勧業銀行(DKB)出身者を排除するとともに、昇格・昇給対象者を大幅に削減するものだが、大詰めにきてやや混乱しているらしい。作戦を指揮する旧日本興業銀行出身の人事部門トップ、石井哲・常務執行役員が次々と繰り出す無理難題に心身を蝕まれたのか、ナンバー2として実動部隊を率いてきた旧富士銀行出身の宇田真也・グループ人事部長が突如、顔面神経痛を発症。長期の戦線離脱を余儀なくされている。 人事部長がダウンした引き金とされるのは、石井氏が指示した「人事政策の抜本的改革」だ。現在の年功序列的人事制度を廃止し、完全能力主義の人材登用制度に切り替えるよう具体策を要求したという。旧DKB勢を一掃しつつあるとはいえ、行員数でみると旧三行の中で石井氏ら旧興銀勢は依然、劣勢だ。能力主義を前面に打ち出せれば「相対的に優秀な行員が
現代美術家の村上隆さんが総監督をつとめる制作中のTVアニメ『6HP/シックスハートプリンセス』が、12月30日(金)19時~20時よりTOKYO MXにて放送されることがわかった。 【関連画像をすべて見る】 3日前に投稿された村上隆さんのInstagramによると、1時間枠のうち未完成の第1話を22分、残りは同作の制作経緯や村上さんの謝罪といったドキュメンタリーの構成になることも明かされた。 今年10月、村上隆さんが自身のFacebook上で「本当に紆余曲折がありあれこれの事情の満身創痍の雪だるま状態」と、制作の苦しい状況を吐露し、注目を集めていた。 Instagramでは、「動画も7分間のCGフュージョンカット、全部間に合わない。でも、線画、背景レイアウト状態で、放映します。納品のその瞬間まで、皆で頑張って、ギリギリまでやりますが、それでも間に合いません」とも綴られており、現在も苦し
大河ドラマ「真田丸」(NHK総合ほか)が、12月18日(日)の放送で最終回を迎える。脚本の三谷幸喜は、「新選組!」('04年、NHK総合ほか)以来12年ぶりに手掛ける大河ドラマで、堺雅人演じる主人公・真田幸村(信繁)ら登場人物たちを“いきいき” と躍動させてきた。 【写真を見る】三谷は長野里美の演技により、おこうが当初の想定より長く登場することになったことを明かした そんな三谷に、最終回を書き上げた感想や執筆中のエピソード、主人公・幸村に込めた思いなどを直撃。さらに、三谷自身の“思惑を超えた”という、ある登場人物についても語ってもらった。 ――まずは、最終回を書き上げた率直なご感想を教えてください。 いつ書き上げたかは企業秘密ですが、例年に比べるとかなり遅かったらしいです(笑)。でも、本当のところ、書き上げたからと言って何かが終わったという気にはなりません。脚本は、あくまで作品の一部で
ユニクロでアルバイトとして働いていたジャーナリストの横田増生氏が、12月3日解雇を通告された。横田氏は、昨年10月からアルバイトとして勤務し、12月1日発売の「週刊文春」でルポ「ユニクロ潜入一年」を発表していた。 この日の14時前、シフトに入っていた横田氏は、いつも通り新宿の「ビックロ」に出勤。ユニクロの人事部長から解雇を通知された。記事の寄稿が就業規則に抵触し、同社の信用を著しく傷つけたとの理由だったという。 横田氏は、記事に間違いがあるのかを確認したところ、人事部長は「中身の吟味はしていない」とし、懲戒解雇ではないとも説明した。 「週刊文春」は、横田氏の解雇理由の確認や記事に対する見解を、ユニクロを運営するファーストリテイリングに求めたが、「お答えすることはありません」(広報部)との回答だった。 解雇に至る詳細な経緯を含めた横田氏の取材レポートは、12月8日発売の「週刊文春」に
これまで「不可能」とされてきた、マイクロ波を使った宇宙船の推進システム「EMドライヴ」説について、米航空宇宙局(NASA)の物理学者チームはこのほど、科学的に可能であるとする論文を発表した。 EMドライヴ理論は、英国の技術者ロジャー・ショーヤーが2000年代に発表したもので、マイクロ波を鏡の密閉容器内で何度も反射させることによって宇宙船を加速するというものだ。反射の過程で発生する光子によって推力が得られるとされている。 EMドライヴが実際に製造され、使用された場合、宇宙船はこれまでのような燃料を使わずに宇宙を旅することができるようになる。必要なのは、マイクロ波を得るための太陽電池などだけだ。 EMドライヴ理論が発表されて以来、この推進装置の可能性については物議がかもされてきた。主な批判のひとつが、物理学の基本法則に反するというものだ。アイザック・ニュートンの運動の第3法則によると、あ
高橋維新[弁護士/コラムニスト] *** 落語は、通常複数の登場人物を一人の噺家がすべて演じる。この演じ分けがうまい人がいるのも確かで、それができる噺家が「名人」と呼ばれるのだろう。 しかし、落語という文化のあり方はさておき、「観客の理解」という点においては、確実に、登場人物一人一人の全てに、違う演者をあてがった方が分かりやすいのは確かである。 落語家がヘタな場合、一人で全部を演じられてしまうと、「今しゃべっているのは誰なのか」が分からなくなり、迷子になってしまう。素人落語はその典型だ。そして、どんなに演じ分けがうまい人であっても、登場人物が増えてゆくと、いずれ限界を迎えてしまう。名人クラスの落語を見ていても、「あれ、これって誰だっけ?」と思わされる瞬間はある。 なぜ落語は一人の噺家に全てをやらせるという手法に固執しているのだろうか。これは、筆者が長年抱いていた疑問であった。
ポケモン、ゲットだぜ! ついに、日本でもスマホ専門ゲーム「ポケモンGO」の配信が始まった。兜町ではその効果で任天堂のみならず、グッズや充電器メーカーなども一旦は跳ね上がった。しかし、株の目利きたちは、フジテレビを傘下に置くフジ・メディア・ホールディングス(フジMHD)株に注目しているという。 「ポケモンGO」を開発したのは、任天堂が32%の株式を保有する株式会社ポケモンと、米国のゲーム開発会社「ナイアンティック」だ。ナイアンティック社は、世界最大の検索サイト「Google」の社内カンパニーとして、Googleマップなどの開発に参加。陣取りゲーム「イングレス」成功後の昨年8月、「Google」から独立した。経済部記者によれば、 「独立から2カ月後、ナイアンティック社へ任天堂、ポケモン、そしてGoogleが約31億8000万円を出資しました。また、今年2月に約5億3000万円の第三者割当増
5月13日、政府は、一般住宅を旅行者の宿泊施設として有料で提供する「民泊の」全面解禁に向けた原案をまとめた。 それにともない、「民泊サービスのあり方に関する検討会」も、有識者を交えて昨年11月から10回を重ねていた関連する業界関係者からのヒアリングを5月いっぱいまでで終える。今後は、それらを元に、いわゆる旅館業法免除特区とは別の議論となる“全国的な民泊解禁”についてのルールが6月にはまとめられ、閣議決定を経て施行される運びだ。 突然の規制緩和の動きに、業界の一部は色めき立っているが、これに先立ち3月、”民泊先進国”フランスから宿泊業界団体代表らが訪れ、警鐘を鳴らしていた。これについては各媒体で既に報じられているが、そこで語られなかったもう一つの「民泊の不都合な真実」があった。 ◆世界一の観光立国からの「警鐘」 去る3月17日、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(以下、全旅連)の招
舛添要一都知事(67)の三つの政治団体、「グローバルネットワーク研究会」(以下「グ研」)「新党改革比例区第四支部」「泰山会」の政治資金収支報告書(2012~2014年)を「週刊文春」特別取材班が精査した結果、政治資金規正法違反の疑いが浮上した。 「グ研」の収支報告書によると、舛添氏は2013年1月3日に、千葉県木更津市のホテル「龍宮城スパホテル三日月」における「会議費用」として、237,755円を計上している。翌年も1月2日にやはり「会議費用」として、133,345円を計上、その金額は、あわせて371,100円となっている。 正月の温泉リゾートで、いったいいかなる「会議」が開かれたのか。木更津に向かった小誌取材班は同ホテル関係者から次のような証言を得た。 「二回とも、会議は行われていません。舛添さんはお子さんを連れて、家族でご利用になりました。いずれの年もグレードの高い部屋に泊まった
フジテレビが社運を賭けて4月4日からスタートさせる平日深夜の大型報道情報番組「ユアタイム~あなたの時間~」のメインキャスター、ショーン・マクアードル川上氏(47)に学歴詐称疑惑が浮上した。 川上氏は現在、「とくダネ!」(フジテレビ)、「報道ステーション」(テレビ朝日)のコメンテーターとしても人気を集める国際派経営コンサルタント。 「『ユアタイム』キャスター就任にあわせて『報ステ』は降板しますが、テレ朝とサイバーエージェントが共同で4月に開局するインターネットテレビ局『Abema TV』の看板ニュース番組の金曜MCにも内定しています」(スポーツ紙デスク) 川上氏の公式ホームページ「SEAN K」の英文プロフィールには長年にわたり、下記の記述があった。 <高校卒業まで日本で教育を受け、大学で米国に戻り、フランスで2年間を過ごした。(中略)テンプル大学でBA(学位)、ハーバード・ビジネス
20世紀初めにエジプトのある墓地で見つかった麻のドレスが、新たな分析により5000年以上前のものであることがわかった。織物の衣服としては、これまで見つかった中で最古のものだ。縫い方もプリーツの付け方も美しく、当時の社会の繁栄を物語っている。 世界最古のコーラン 「タルカン・ドレス」と呼ばれるこの衣服が発見されたのは奇跡と言っていい。植物の繊維や動物の皮で作られた古代の衣料は、ほとんどが崩れてばらばらになってしまうからだ。今回、ドレスの年代を発表した論文著者の1人で、英国ピートリー・エジプト考古学博物館の学芸員、アリス・スティーブンソン氏は、「一般的に、遺跡から出土する織物に、2000年以上前のものはまずありません」と話す。スティーブンソン氏らの論文は、考古学の学術誌『Antiquity』に掲載された。 このドレスと近い年代のもので、現代まで残っている衣服は数えるほどしかなく、それも、単に
アートディレクターの佐野研二郎氏(43)が手掛けた2020年東京五輪の大会エンブレムが発表されたのは7月24日。その後、ベルギーの劇場ロゴとの「酷似疑惑」が浮上したのはご承知の通りだが、ここへきて、エンブレムと同時に発表された「紹介曲」にも、深刻なパクリ疑惑が――。 *** 動画投稿サイトYouTubeの検索欄に「東京五輪」「エンブレム」「紹介」、とキーワードを打ち込むと、〈東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 エンブレム紹介(2分20秒版)〉という動画がヒット、再生ボタンをクリックするとエンブレムの紹介曲を聞くことが出来る。目下、関係者の間でそれと「酷似している」と指摘する声が上がっているのが、オーストラリア人のJonathan Boulet氏が5年前に作った「You're A Animal」という楽曲。こちらもYouTubeで視聴可能だ。 両方の曲を聞いてみると、躍動
SNSという閉ざされた世界でいじめにあっていた娘を、LINEを逆手にとって救った両親がいる。 佐伯学(仮名・46)と理恵(仮名・36)の闘いは、SNSアプリの中で野放しになっている子どもと、どう向き合えばいいのかを教えてくれる貴重なケースだ。 闘いの導火線に火がついたのは夫妻の長女、茉奈(仮名・15)の卒業文集だった。クラスの寄せ書きに、茉奈だけが載っていない。 茉奈へのいじめが始まったのは、中2の終わりごろ。きっかけは茉奈の中学に他校の男子が乗り込んできた際、茉奈が知り合いだったため、仲裁に入り帰らせたことだった。それが「他校の不良生徒を呼び込んだ」と、学校中から白い目で見られるようになった。 以降、茉奈は"透明人間"になった。無視は人間としての尊厳が踏みにじられる、耐え難い暴力だ。佐伯夫妻は毎週水曜に限り、学校を休ませることにした。家という逃げ場を週の真ん中に作ることで、茉奈を
ステルス戦闘機の値段、ご存知ですか?大型旅客機から新幹線、戦車、消防車、そして戦艦大和まで乗りモノまるごとHOWマッチ!? 大型旅客機っていったいおいくらなんだろう!? そんなことを考えていたら、スカイマークの破綻を伝えるニュースで、A380の購入資金について6機で1915億円とのこと。1機320億円ってのは、高いのか安いのか!? その他、いろいろな乗りものの値段を調べてみました。 乗りものまるごとHOWマッチ!? A380の値段も気になるけれど、まずはホンダが間もなくデリバリーを開始する予定のビジネス機「ホンダジェット」。最大飛行速度778km/h、最大航続距離2185kmで最大7人乗り(運行乗員含む)ですでに100機を超える受注を得ているという。 このホンダジェットの価格はというと、450万ドル。1ドル118円で換算すると5億3100万円。後述するMRJのおおよそ10分
風のうわさにそんな話を聞いた。谷川さんって詩の人? そうそう、詩の人。 谷川俊太郎さんは現在83歳。1948年、17歳から詩の発表をはじめ、21歳で書いた「二十億光年の孤独」でデビュー。誰でもわかる言葉で現代的な詩を書きつづけてきた。最近は萩原朔太郎などと並んで「国語の教科書の人」という感じになっている。 そんな詩の人がオタクって本当なのか。真相を追求すべく、連休のよく晴れた日、都内某所の谷川さん宅におじゃましたのであった。 ●MacBook Proで詩を書いている 「これなんだけどね、Palmがなくなったとき買ったやつで<sup>※</sup>」 谷川さんはこちらがソファに座るなり、なにやらいろいろ机に広げはじめてしまった。ああ、これはソニーのPDA『CLIE』ですかね……ってええと待ってくださいね。まず、詩を書くのにパソコンを使ってるって話ですけど。 「いまメインで使ってる
3月にリニューアル発売された「カロリーハーフ」(左)は、4カ月で前身の「マルチビタミン」(右)に戻された?(出所)森永製菓のパンフレットおよびHPから作成 「新しい価値観を世の中に提示していく」――。 こう掲げて今年3月、森永製菓は主力商品「ウイダーinゼリー」のラインナップとコンセプトを一新する、大リニューアルを実施した。 【詳細画像または表】 従来の「エネルギー」「マルチビタミン」「プロテイン」という機能性を軸にしたラインナップから、「エネルギー」「カロリーハーフ」「カロリーゼロ」というカロリー別のラインナップに変更。リニューアル会見では「ウイダーのブランドコンセプトに時代のニーズをプラスした」と自信を見せていた。しかし、わずか4カ月で、このリニューアルは見直しを余儀なくされることとなった。 ■ 「真新しさがなくなった」のを機に ウイダーinゼリーは1994年に発売された、ゼリ
世界最速のスイマーであるバショウカジキは時速100キロ以上で弾丸のように海を飛ばす。マグロも負けず劣らず、時速80キロでびゅんびゅん泳ぐ。シャチは時速70キロで前進するし、ペンギンは時速60キロですいすいと海を渡る――。 【フォトギャラリー】クロマグロの迫力の水中映像ほか 以上の話は子ども向けの図鑑などでしばしば見られる、海の動物たちの「真実」である。流線形の体とアスリートのような筋肉をしたカジキやマグロやシャチは、驚くほどうまく水中生活に適応しており、まるで高速道路をはしる車のようなスピードで大海原をびゅんびゅん泳ぐとされる。 ところがどっこい、である。海洋生物学者である私は、実際にバショウカジキの遊泳スピードを海で計測した科学論文を調べてみたところ、平均スピードは時速2キロと知った。いや書き間違えではない。20キロでも200キロでもなく、2キロ。ちょうどお年寄りの散歩くらいのスピー
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