職場からベビーカーを押し、帰宅を急ぐ寺田さん。混雑のピークを避けて電車通勤をしている(16日、東京・丸の内で) サラリーマンやOLが足早に行き交う師走の東京・丸の内。人込みの中に、ベビーカーを押して駅へ向かう女性の姿があった。 丸の内の会社に勤める寺田真由美さん(33)。昨年10月に女の子を出産、自宅のある世田谷区周辺で、認可、認証、無認可の保育園を探したが、どこもいっぱいだった。会社の託児所に預けることにして、この10月に職場復帰を果たしたものの、満員電車での子連れ通勤は、周りの人への気遣いも強いられて苦労が絶えない。 「入園できそうな区に引っ越そうか」。最近はそんな思いも頭をかすめる。 厚生労働省の調査によると、保育園に入りたいのに空きがなくて入れない待機児童は、今年4月時点で2万5384人。昨年より5834人増えている。 「今復帰できないなら辞めてくれ、と会社から言われている」「母子