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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (35)

  • 求職、賃金、およびインフレ - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている(ungated版へのリンクがある著者の一人のページ)。原題は「Job Search, Wages, and Inflation」で、著者はLaura Pilossoph(デューク大)、Jane M. Ryngaert(ノートルダム大)。 以下はその要旨。 How do inflation expectations affect the job search behavior of workers when wages are set in nominal terms? A canonical job search model incorporating nominal wage rigidities implies that on-the-job search should increase and reservation wages should dec

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    honeybe 2024/10/25
  • マンキュー「カマラ・ハリスに投票するけどさぁ・・・」 - himaginary’s diary

    「Kamala Harris...sigh」というブログエントリをマンキューが書いている。 I plan to vote for Kamala Harris. Why? Simply because she is not Donald Trump. In my judgment, Trump is (1) an authoritarian narcissist whose rhetoric is mean-spirited and untethered from reality and (2) an isolationist with wrong-headed views on trade and immigration and downright scary views on national security issues like NATO, Ukraine, and Taiwan.

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    honeybe 2024/08/16
  • 資本の動きが遅い時の量的引き締め - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている(ungated(SSRN)版)。原題は「Quantitative Tightening with Slow-Moving Capital」で、著者はZhengyang Jiang(ノースウエスタン大)、Jialu Sun(同)。 以下はその要旨。 We document shifts in investor composition during quantitative tightening, which suggest that investors adjust their portfolios at different speeds. To understand its implications for bond valuation, we develop a general equilibrium model which highlights the

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    honeybe 2024/08/07
  • 航空事故とフォーク定理 - himaginary’s diary

    今回の羽田の航空事故を巡り、事故の刑事責任の追及が自動車事故などに比べて緩やかなのはやはり納得できない、という声と、今後の安全性のためにはそれが当然、という現在の慣行を支持する主張が改めて持ち上がり、議論になっている。現在の慣行については、その日米比較を行ったこちらの服部健吾氏の論文が参照されることが多いようだが、同論文では現在の慣行を支持する論拠として、「萎縮効果(chilling effect)」が一つのキーワードになっている*1。そこで「chilling effect accident criminalize」で検索を掛けてみたところ、Flight Safety Foundation*2のPresident兼CEOのHassan Shahidiが2019年5月17日に書いた「Criminalizing Accidents and Incidents Threatens Aviatio

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    honeybe 2024/01/09
  • 炭素税:多くの利点、しかし重大な弱点 - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている。原題は「Carbon Taxes: Many Strengths but Key Weaknesses」で、著者はRoger H. Gordon(UCサンディエゴ)。 以下はその要旨。 There is a consensus among economists that a carbon tax is the best approach for addressing the effects of CO2 emissions on the global climate. However, past international agreements on climate change instead specify caps on emissions (a quantity target) for each country. This paper explor

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    honeybe 2023/10/19
  • 予想とノルム - himaginary’s diary

    引き続きリッチモンド連銀のアセモグルインタビューについてのエントリ。前回、前々回エントリで紹介した箇所の前段でアセモグルは、昔は経済成長すれば労働者を含め社会のすべてのセグメントが恩恵を受けると考えていたが、今はそのことをそれほど確信していない、と述べている。近著では、その問題に関して次の3つの要素の重要性を強調したという。 その時点の技術の性格 労働者の交渉力を形成する制度 予想とノルム(expectations and norms) このうち、最後の予想とノルムがとりわけ重要、とアセモグルは主張する。一例としてアセモグルは、Alex He、Daniel le Maireとの共同研究*1で見い出された、ビジネススクールで教育を受けた経営者が賃金を削減する傾向を挙げている。彼らは、株主の利益を追い求め、企業をスリムにする、というビジョンないし予想ないし思想に従っている、というのがアセモグル

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    honeybe 2023/06/07
  • ルーカスプロジェクトの挫折 - himaginary’s diary

    についてクルーグマンがツイッターでまとめている。 OK, something that isn't about the d*** c*******. Obituaries have acknowledged his brilliance and huge influence, all of which is true. But I think it's important to realize that his project to reform macroeconomics was a failure 1/ Lucas sought to make business cycle theory a branch of conventional microeconomics, with perfectly rational individuals and all markets in equ

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    honeybe 2023/05/23
  • 軽度な政府の失敗 - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている。原題は「Mild Government Failure」で、著者はShang-Jin Wei(コロンビア大学)、Jianhuan Xu(シンガポールマネージメント大学)、Ge Yin(対外経済貿易大学)、Xiaobo Zhang(北京大学)。 以下はその要旨。 A relatively mild form of government failure - for example, bureaucrats can count but do not differentiate quality - can significantly affect the efficacy of industrial policy. We investigate this idea in the context of China's largest pro-innovation i

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    honeybe 2023/05/12
  • クルーグマンの見る債務上限問題の行く末 - himaginary’s diary

    クルーグマンが、今回の債務上限問題が今後辿る経路について4つの可能性を挙げた。 So I now see four possible paths through the debt ceiling crisis. Reaching a deal with Kevin McCarthy isn't one of them 1/ The possible paths are: Discharge petition, forcing a floor vote that brings in a handful of sane Rs 14th amendment: Just say we don't believe the debt ceiling is constitutional platinum coin premium bonds, which sell for much more than

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    honeybe 2023/05/05
  • 予想とインフレ率 - himaginary’s diary

    以下は、前回エントリで紹介したクルーグマンの連ツイで引用されているIván Werning(MIT)の表題のNBER論文(原題は「Expectations and the Rate of Inflation」;ungated版、人の解説連ツイ、人のクルーグマンへの反応(解説ビデオへのリンク)、youtubeも含む解説ビデオへのリンク)の要旨。 What is the effect of higher expectations of future inflation on current inflation? I compute this passthrough for a series of canonical firm-pricing models, but allowing for arbitrary (non-rational) expectations. In the Calv

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    honeybe 2023/04/24
  • サマーズ対ブランシャール:今後の金利を巡る議論・その2 - himaginary’s diary

    前回エントリの続きとして、サマーズとブランシャールの対談から、グローバル化ないしその逆転現象の中立金利への影響に関する議論を紹介してみる。 サマーズ:これまで米国に焦点を当てた話をしてきたが、それによって視聴者に少し誤解を与えたかもしれない。実質金利はグローバルな事象であり、そのことで両者の見解は一致していると思う。ただ、資の輸入国と輸出国では実質金利に乖離が生じる。仮に米国が閉鎖経済ならば、海外に需要が逃げていかないので、実質中立金利は高くなる。 ポーゼン(司会者)&ブランシャール:また、閉鎖経済ならば、現在大量に流入している海外からの資も得られない。 ブランシャール:(世界のR*はどの程度米国や中国の動向によって決まるか、という視聴者からの質問に対し)世界市場で決まる。米、EU、日が閉鎖経済ならば、R*は全く違った経路を辿るだろう。資の流れが各国のR*をお互いに近付けているので

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    honeybe 2023/03/17
  • 3つの一人当たりGDP - himaginary’s diary

    少し前に一人当たりGDPの国別ランキングに関するツイートが話題になったので、IMFのWEOデータベースのサイトからデータを落としてグラフを描いてみた。ここではアジアは日韓台、欧州は独仏伊、およびアングロサクソンの米英豪を対象とし、期間はデータの取れる1980-2027年とした(ただし、IMFの注意書きによれば、日は2016年、英伊は2021年、それ以外は2022年以降はIMFの推計値)。 ここで注意すべきは、WEOには3種類のドル建て一人当たりGDPが収録されている点である(それ以外に、実質と名目の自国建ての一人当たりGDPも収録されている)。上図では各国についてその3種類のドル建ての値を描画している。 一つは、上のグラフでは青線で描いた2017年時点の購買力平価ベースのドル建て一人当たりGDPである。換算レートの購買力平価を2017年という一時点に固定しているので、為替動向や各国と米国の

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    honeybe 2023/03/13
  • 中央銀行にとっては少々益益弁ず - himaginary’s diary

    3/5エントリに、そこで取り上げた白川論文が掲載されたIMF季刊誌の同じ号の表題のラジャン論文(原題は「For Central Banks, Less Is More」)をどう思うか、というコメントを頂いた。 同論文の主旨を乱暴にまとめると、今現在問題になっている高インフレレジームと、これまで問題になってきた(そして今後また舞い戻る可能性のある*1)低インフレレジームでは、中央銀行に求められるコミットメントが違うが、コミットメントにおける時間的整合性ないし時間軸効果*2の性格上、どちらかしか中央銀行しか選べないので、より弊害の少ない高インフレレジームのコミットメントを選ぶべし、ということになる。 これに読んで小生の思いついたことを箇条書きにまとめると以下のようになる。 ラジャンは、金融緩和策が高インフレ期において及ぼす弊害と低インフレ期においてもたらす利得を比較して、前者の害の方が大きいと

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    honeybe 2023/03/13
  • Shirakawa(2023)対白川(2002) - himaginary’s diary

    IMFの白川論文が話題になったが、小生から見ておかしいと思われる点をまとめておく。 日の2000-2012年の生産年齢人口当たりの成長率がG7の中で最も高いことをゼロ金利制約の無効性の根拠としているが、12年前の拙エントリで示したように、その期間の生産年齢人口当たりの成長率は、リーマン・ショックの影響もあり、期間の取り方によって簡単に国別の大小がひっくり返るので、分析や議論の根拠に使うのは不適切。 同期間の需給ギャップを見ると、内閣府の計算でも日銀の計算でも概ねマイナスであった時期であり、需要が供給に比べて不足していた。その期間に確かに実質GDPは2000年度の485.6兆円から2012年度の517.9兆円に6.7%増加しているが、一方で名目GDPは537.6兆円から499.4兆円に7.1%減少している。即ちGDPデフレータの1割以上の低下が生じていたのであり、需給ギャップのマイナス傾向

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    honeybe 2023/03/06
  • 長期停滞は終わらない - himaginary’s diary

    「Secular stagnation is not over」という小論をブランシャールが書き、クルーグマンが賛意を表している。 ブランシャールによると、長期停滞の議論を現代に甦らせたサマーズは、もう長期停滞に戻ることはない、とAEA大会で述べたという。しかしブランシャールは、そのサマーズに敢えて異を唱えている。 ここでブランシャールはr-gに焦点を当てる*1。彼に言わせれば、マクロ経済政策にとってこれ以上に重要な変数はない、とのことである。彼は様々な指標によるr-gを計算し、それが-0.7~-1.3%程度であることを示している。これはコロナ禍やインフレといった要因でプラスに転じることのない深い構造的ファクターである、と彼は言う。 こうしたr-gの低下傾向をもたらした要因は、貯蓄、投資、安全資産の選好の3つである、とブランシャールは指摘する。 このうち貯蓄は、高齢化と所得水準(所得の伸び

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    honeybe 2023/02/03
  • 金融政策とクレジットカード支出 - himaginary’s diary

    というIMF論文をMostly Economicsが紹介している(cf. 著者たち自身が研究を紹介したVoxEU/CEPR記事[H/T 石町日記さんツイート])。原題は「Monetary Policy and Credit Card Spending」で、著者はFrancesco Grigoli(IMF)、Damiano Sandri(BIS、CEPR)。 以下はその要旨。 We analyze the impact of monetary policy on consumer spending using credit card data. Because of their high frequency, these data improve identification and allow for a precise characterization of the transmiss

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    honeybe 2023/01/14
  • 開発援助における不正会計の検知 - himaginary’s diary

    という、現在日のネットで騒ぎになっている問題に照らすとタイムリーとも言えるNBER論文が上がっている(9月時点のWP)。原題は「Detecting Fraud in Development Aid」で、著者はJean Ensminger(カリフォルニア工科大)、Jetson Leder-Luis(ボストン大)。 以下はその要旨。 When organizations have limited accountability, antifraud measures, including auditing, often face barriers due to institutional resistance and practical difficulties on the ground. This is especially true in development aid, where a

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    honeybe 2023/01/02
  • 新古典派メカニズムが不在の時に戦争は協力を促さない! トルコの徴集兵の自然実験による実証結果 - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている。原題は「War Does not Foster Cooperation when Neoclassical Mechanisms are Absent! Evidence from a Natural Experiment among Turkish Conscripts」で、著者はArzu Kibris(ウォーリック大)、Resul Cesur(コネチカット大)。 以下はその要旨。 Exploiting a natural experiment and an innovative survey design, we study the social and political legacies of armed conflict exposure (ACE) among Turkish conscripts. Our empirical framewor

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    honeybe 2022/12/09
  • 政府はいつ公式統計を操作するか? 実証分析 - himaginary’s diary

    というSSRN論文をMostly Economicsが紹介している。原題は「When Do Governments Manipulate Official Statistics? An Empirical Analysis」で、著者はBruno S. Frey(バーゼル大、CREMA)、Louis Moser(CREMA)、Sandro Bieri(同)。 以下はその要旨。 Many countries all over the world have been reported to systematically manipulate official statistics. However, scholarly research has not extensively dealt with the extent and determinants of data manipulation,

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    honeybe 2022/11/17
  • ワクチンの直接的な効果と間接的な効果:学校におけるコロナからの実証結果 - himaginary’s diary

    というNBER論文が上がっている。原題は「Direct and Indirect Effects of Vaccines: Evidence from COVID-19 in Schools」で、著者はSeth M. Freedman(インディアナ大)、Daniel W. Sacks(ウィスコンシン大学マディソン校)、Kosali I. Simon(インディアナ大)、Coady Wing(同)。 以下はその要旨。 Vaccines influence the course of pandemics both directly, by protecting the vaccinated, and indirectly, by reducing transmission to the unvaccinated, a key externality. Estimating direct effe

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    honeybe 2022/11/01