千葉刑務所に服役中の無期懲役囚が今年、刑務官をノミで複数回突き刺す事件を起こしていたことが受刑者らへの取材で判明した。千葉刑務所はこの事件を公表していないため、矯正関係者の間では隠蔽だと批判する声が上がっている。来年導入される拘禁刑に影響が出ることを恐れているのではないかという疑念も生まれている。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介) ●工具点検中の職員を背後から襲う 千葉刑務所は主に、初めて刑務所に入る人で刑期が10年以上の長期刑の受刑者を収容する。無期懲役の判決を受けた受刑者も多く服役している。 千葉刑務所に収容されている受刑者から記者に送られてきた手紙などによると、事件は今年6月11日の昼間に刑務所内の木工製品を作る工場で起きたという。 受刑者が刑務作業で使用する工具を刑務所の職員が点検していたところ、この工場で働く無期懲役囚が突然襲いかかり、隠し持っていた木工ノミで職員の背中などを