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ブックマーク / www.kyoto-u.ac.jp (13)

  • ベニガオザルで「死亡個体との交尾行動」を野生霊長類で初めて記録―霊長類の死生観の解明に迫る極めて貴重な観察事例―

    動物にとって、個体の「死」は避けることができない現象です。動物は、仲間の「死」に直面した時に、どう振る舞い、どのような影響を受け、それとどう向き合うのでしょうか。こうした動物の死生観を明らかにするのが死生学です。 この度、豊田有 野生動物研究センター特任研究員(兼:日学術振興会国際競争力強化研究員)、松田一希 同教授らの研究グループは、野生の霊長類としては初めてとなる死亡個体との交尾行動をタイ王国に生息するベニガオザルで観察しました。ベニガオザルは、名前のとおり赤い顔が特徴的な、体格の大きなオナガザル科マカク属の霊長類で、インド・中国・タイ・ベトナム・マレーシアなど、アジア地域に局所的に生息しています。近年は森林伐採や土地開拓によって数少ない生息域が消滅・分断化され、絶滅の危機に瀕しています。生息域が局所的な上、切り立った崖の多い岩山を好んで生息するために、種の科学的な調査は難しく、こ

    ベニガオザルで「死亡個体との交尾行動」を野生霊長類で初めて記録―霊長類の死生観の解明に迫る極めて貴重な観察事例―
    honeybe
    honeybe 2024/05/22
  • 大地震発生直前に観察される電離層異常発生の物理メカニズムを発見―地殻破壊時に粘土質内の水が超臨界状態となることが鍵―

    梅野健 情報学研究科教授、水野彰 同研究員、高明慧 同専門業務職員(研究当時)らの研究グループは、大地震発生直前に観察される電磁気学的異常を地殻破壊時の粘土質内の水が超臨界状態であることにより説明する物理メカニズムを発見しました。今まで、2011年東北沖地震、2016年熊地震などの大地震発生直前に震源付近の電離層上空に異常が観測されたことが報告されていましたが、なぜ大地震発生直前の電離層に異常が生じるかを明確に説明する物理モデルの報告はなく、幾つかの仮説が提唱されているのみでした。 研究グループは、プレート境界面には、すべりやすいスメクタイトなどの粘土質が存在し、その粘土質の中にある水が地震発生前の高温高圧下で超臨界状態となり、電気的な性質が通常の水と異なり絶縁性となり、電気的特性が急に変化することで電磁気学的異常が生成することを初めて提案し、電離層への影響を大気の静電容量によりモデル

    大地震発生直前に観察される電離層異常発生の物理メカニズムを発見―地殻破壊時に粘土質内の水が超臨界状態となることが鍵―
    honeybe
    honeybe 2024/04/20
  • 深海で落ち葉を紡ぐイソメの生態を解明―河川流入した照葉樹落葉を巣材と食物に利用―

    山守瑠奈 フィールド科学教育研究センター助教(瀬戸臨海実験所)、加藤真 人間・環境学研究科教授、鳥羽水族館 森滝丈也氏らの研究グループは、深海に生息する多毛類クシエライソメAnchinothria cirrobranchiata(ナナテイソメ科)が、河川から海へと流入した照葉樹林の落ち葉を巣材や物として利用することを解明しました。 ナナテイソメ科は自ら分泌した糸と周囲の堆積物を用いて、筒状の巣を作ります。その中で、クシエライソメは巣材に必ず落ち葉を使います。今回の調査では、鳥羽水族館の底引網調査で採集されたクシエライソメについて、巣材に使われた落ち葉の種類と行動を詳しく観察し、また、遺伝子情報から進化の道筋を調べました。その結果、クシエライソメは河川下流域に広がる照葉樹林の落ち葉を利用していること、また、その落ち葉を巣材だけでなく物としても利用していることがわかりました。結果は、河川

    深海で落ち葉を紡ぐイソメの生態を解明―河川流入した照葉樹落葉を巣材と食物に利用―
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    honeybe 2022/11/08
  • ネコのマタタビ反応の謎を解明 -マタタビ反応はネコが蚊を忌避するための行動だった-

    金子周司 薬学研究科教授、宮崎雅雄 岩手大学教授、上野山怜子 同修士課程学生、西川俊夫 名古屋大学教授、英国・リヴァプール大学の研究者らの研究グループは、ネコのマタタビ反応が蚊の忌避活性を有する成分ネペタラクトールを体に擦りつけるための行動であることを解明しました。 ネコがマタタビを嗅ぐと葉に体を擦り付けごろごろ転がる反応「マタタビ反応」は、マタタビ踊りとも言われ江戸時代から知られているとても有名な生物現象の一つです。しかしなぜネコがマタタビに特異な反応を示すのか、その生物学的な意義については全くわかっていませんでした。研究では、まずマタタビの抽出物からネコにマタタビ反応を誘起する強力な活性物質「ネペタラクトール」を発見しました。次にこの物質を使ってネコの反応を詳細に解析して、マタタビ反応は、ネコがマタタビのにおいを体に擦りつけるための行動であることを明らかにしました。マタタビに含まれる

    ネコのマタタビ反応の謎を解明 -マタタビ反応はネコが蚊を忌避するための行動だった-
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    honeybe 2021/01/21
  • 冥王星の大気の崩壊が急速に進行している可能性を示唆 -星を隠す瞬間の観測によって初解明-

    有松亘 理学研究科研究員らの研究グループは、ハワイ・ハレアカラ山頂の東北大学T60望遠鏡を使用して、2019年7月に冥王星によって恒星が隠される「掩蔽 (えんぺい) 」とよばれる現象の観測に成功しました。掩蔽観測データを詳細に解析した結果、掩蔽観測時の冥王星の大気圧が2016年の観測結果と比べて約20%低下したことを発見しました。 1988年に冥王星の大気が発見されて以来、その大気圧は単調に上昇しつづけてきましたが、結果はこれまでの観測傾向とは真逆の変化を示しています。今回発見された急速な大気圧の低下は理論モデルでも予測されておらず、現在の冥王星では予想外のペースで大気の主成分である窒素ガスが表面に凝結して凍りつき、大気の崩壊が進んでいる可能性があります。今後も恒星掩蔽を継続的に観測することで、いまだ謎の多い冥王星の大気の特性と今後の運命が明らかになると期待されます。 研究成果は、20

    冥王星の大気の崩壊が急速に進行している可能性を示唆 -星を隠す瞬間の観測によって初解明-
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    honeybe 2020/06/22
  • 本学卒業生の吉野彰 先生(工学部卒)がノーベル化学賞を受賞

    山極壽一 総長のコメント このたび、学工学部卒業(大学院工学研究科修士課程修了)生である吉野彰 先生が、長年にわたる卓越した研究業績を世界的に評価され、ノーベル化学賞を受賞されましたことは、誠におめでたいことであり、心からお祝いを申し上げます。 今回の受賞は、携帯電話やノートパソコンなどに用いられるリチウムイオン二次電池の発明という吉野先生の優れた研究の成果によるものであり、この偉大な功績を誇りに感じております。吉野先生は、日で初めてノーベル化学賞を受賞された福井謙一先生の一番弟子にあたる米澤貞次郎先生の研究室のご出身であり、学の自由の学風が、このような栄誉に少しでも寄与することができたとすれば、大変喜ばしいことと思います。 このたびの受賞により、学の教育研究活動が大いに奨励され、特に学生や若い研究者に対しての大きな励みになるものと期待しております。 先生が今後もご健勝で、ますます

    本学卒業生の吉野彰 先生(工学部卒)がノーベル化学賞を受賞
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    honeybe 2019/10/10
  • 平成30年11月27日付告示第10号 — 京都大学

    告示第10号 熊野寮自治会は、数年来、熊野寮祭の一環として、百周年時計台記念館(以下「時計台記念館」という。)に梯子をかけて屋上に登るという危険な企画を実施し、熊野寮生だけでなく寮生でない者にも企画への参加を呼びかけている。 京都大学は、学生の自主的な活動に介入するものではないが、壁面にかけた梯子で時計台記念館を昇り降りすることは、一歩間違えば生命・身体に関わる大きな事故につながる極めて危険な行為であり、また、建造物侵入として刑法に抵触する行為でもあり、看過することができない。 京都大学は今後、このような企画を主導して実施した団体・個人のみならず、同企画に参加した者に対して学内処分を行うほか、時計台記念館に登ろうとする者については確認次第直ちに警察に通報するなどの法的措置を含め、厳正に対処する。 学学生には、このような極めて危険で刑法に抵触する行為につながる企画には一切関わることのないよ

    平成30年11月27日付告示第10号 — 京都大学
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    honeybe 2018/11/27
  • 平成30年11月9日の警察への通報について — 京都大学

    標記のことについて、大学として、事実関係を説明しておきます。去る11月9日の18時20分頃に部棟玄関前で、学生生活委員会を終え部棟を出てタクシーに乗車しようとする私と同委員会第三小委員会委員長及び同副委員長を、吉田寮生(以下「寮生」という。)と元寮生等関係者と見られる者あわせて10人程度が待ち受けていました。職員による説得、制止にもかかわらず、私への執拗な詰め寄り、タクシーへの乗車に対する妨害、乗車後もタクシーの扉を閉められないよう掴む行為、タクシーの前への座り込みなどを10分程度にわたって行いました。職員による対応のみではタクシーが発車できない状態を一向に解消できなかったため、その場の収拾のためにやむなく警察に通報したものです。 また、タクシーが発車し警察官も去った後、18時50分頃から、寮生らは教育推進・学生支援部棟前で、執務室に戻ろうとした教育推進・学生支援部長を取り囲み、警察に

    平成30年11月9日の警察への通報について — 京都大学
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    honeybe 2018/11/15
    暴徒化は良くない。
  • コアラの全ゲノム配列の解読に成功 -コアラはなぜ猛毒のユーカリを食べるのか?-

    早川卓志 霊長類研究所特定助教は、オーストラリア博物館が指揮する『コアラゲノム・コンソーシアム』に参加しました。コンソーシアムはコアラの全ゲノム配列を解読することに成功しました。主とするユーカリの毒を識別し、解毒するための能力など、コアラが持つユニークな生態の遺伝的背景を解明し、保全を目的とした遺伝的多様性の評価を実施しました。 研究成果は、2018年7月3日に英国の科学誌「Nature Genetics」のオンライン版に掲載されました。 野生の霊長類のいないオーストラリアという国で、どのように哺乳類が進化したのか。そういった視点を持って、オーストラリアを訪ね、現地の研究者と意気投合したことが今回の研究のきっかけです。研究はオーストラリア博物館が指揮する「コアラゲノム・コンソーシアム」のメンバーとしておこなった、国際共同研究の成果になります。 私が担当した解析はコアラの味覚です。毒

    コアラの全ゲノム配列の解読に成功 -コアラはなぜ猛毒のユーカリを食べるのか?-
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    honeybe 2018/07/04
  • 京大オリジナル株式会社を設立しました。(2018年6月1日)

    このたび京都大学は、指定国立大学法人のみが出資可能な子会社として京大オリジナル株式会社を2018年6月1日付けで設立しました。 京大オリジナル株式会社は、研究成果として得られた京大の「知」を産業界/社会に発信し、その社会的価値を最大化するとともに、対価として得た収益によって研究環境を整備し、さらなる京大の「知」創出の基盤を築く役割を担う会社です。 同日の記者発表では、阿曽沼慎司 理事(産官学連携担当)より産官学連携の「京大モデル」の概要と意義、および京大オリジナル株式会社設立までの経緯と、「京大モデル」における役割について説明がありました。続いて、宮井均 京大オリジナル株式会社代表取締役社長より、新会社の概要、事業内容について説明がありました。 京大オリジナル株式会社は、産官学連携を取り巻く昨今の大きな環境の変化を受け、研究者と産業界/社会の間に立ち、プロデューサー、コーディネーター、コミ

    京大オリジナル株式会社を設立しました。(2018年6月1日)
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    honeybe 2018/06/08
  • 平成28年度卒業式 式辞(2017年3月24日)

    日、京都大学を卒業される2,888名の皆さん、誠におめでとうございます。ご来賓の井村裕夫元総長、長尾真元総長、尾池和夫元総長、列席の理事、副学長、学部長、部局長をはじめとする教職員一同とともに、皆さんのご卒業を心からお祝い申し上げます。あわせて、今日の卒業式を迎えるまでのご家族および関係者の皆様よりいただいた数々の厚いご支援に対し、心より御礼申し上げます。京都大学が1897年に創立され、1900年に第1回の卒業式を迎えて以来、120年にわたる京都大学の卒業生の数は皆さんを含めて205,859名になりました。 さて、皆さんは入学以来、どのような学生生活を送ってきたでしょうか。日はぜひ、この数年間京都大学で過ごした日々のことを思い出してください。厳しい受験戦争を勝ち抜いて入学した皆さんは、京都大学にどんな期待や夢を抱いていたでしょうか。今日、卒業式を迎えるまでの数年間、それは叶えられたでし

    平成28年度卒業式 式辞(2017年3月24日)
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    honeybe 2018/03/27
  • カニ殻から透明材料

    矢野浩之 生存圏研究所生物機能材料分野教授、Md. Iftekhar Shams 日学術振興会外国人特別研究員らの研究グループは、カニ殻から、フレキシブルで熱膨張の小さい透明材料を製造することに成功しました。材料は、カニ殻のナノ構造を利用した材料で、Roll to Roll プロセスで製造するフレキシブルディスプレーや太陽電池の透明基板への応用が期待されます。 研究成果は、2011年11月28日(英国時間)に英国王立化学会発行の雑誌 “Soft Matter”にオンライン公開されました。 研究の概要  カニやエビの殻は、鉄筋コンクリートの様な構造をしています。鉄筋は幅20~30ナノメートルの高強度、低熱膨張のキチンナノファイバーです。コンクリート成分に相当するのは、タンパク質や炭酸カルシウムです。 矢野教授らは、最初に、カニ殻から酸で炭酸カルシウムを、アルカリでタンパク質を取り除き(

    カニ殻から透明材料
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    honeybe 2015/08/27
  • チンパンジーに見られる同種間の殺しが適応戦略で説明がつくことを証明 -ヒト科における同種間の殺戮行動の進化の解明に期待-

    松沢哲郎 霊長類研究所教授、古市剛史 同教授、橋千絵 同助教、中村美知夫 野生動物研究センター准教授、伊藤詞子 同研究員らとMichael L. Wilsonミネソタ大学准教授の研究グループは、チンパンジーに見られる同種間の殺しが、生息生息地の破壊や餌付けなどの人為的かく乱の結果として表れているものではなく、物や配偶相手などの資源を得るための雄の適応戦略であることを証明しました。 研究成果は、9月17日(英国時間)付けにて英国科学誌「Nature」に掲載されました。 チンパンジーに見られる同種殺しが適応戦略として進化してきたものなのか、それとも生息地の破壊などの人為的影響によって現れるものなのかという論争が、長らく続いてきました。この研究は50年以上にわたって蓄積された観察例の分析によって後者の説を否定し、同種殺しが雄による配偶相手や資源をめぐる適応的行動として理解できることを示した

    チンパンジーに見られる同種間の殺しが適応戦略で説明がつくことを証明 -ヒト科における同種間の殺戮行動の進化の解明に期待-
    honeybe
    honeybe 2014/09/30
    猿の惑星では「猿は猿を殺さない」と言ってますがね。(結局「最後の猿の惑星」では猿殺ししてるんで自省せよ。以上の意味は無いんでしょうけど) / 本題と関係のない話
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