まだ二つ折りのガラケーを持っていた頃、 電車の中でメールをチェックしたりしていたら、 じっとこっちを見るおばあさんがいた。 そこは優先座席の側というわけではなかったものの、 電車の中で携帯を触っていること自体が気に障るのかもしれない、 と思って、携帯をそっと閉じた。 そしたら、そのおばあさんが話しかけてきた。 「あんた、スパイやろ」 私は「えっ?」となって、聞き間違いかもしれないし、 聞こえなかったことにした。 そしたらまた、 「あんた、スパイやろ。わかってんねん。私は狙われてるんや。 あんた今、それで何か私の情報を送ったんやろ!」 その時はさすがに「えっ?」どころではなく、 「えぇ~~~っ!!!」となって、 「違います」とか細い声で返答した。 でもその後も、そのおばあさんはずっと、 自分は狙われているという話を、 鋭い目で私を睨みながらブツブツと言い続ける。 私はただただ無になり、窓の外
![『電車の中で携帯を触っていた時に言われた言葉に「えっ?」』となった話 - 描かずにはいられない日記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/463a325d7652901770f869badb33ea34296be4d0/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fh%2Fhinataaoi%2F20170404%2F20170404132857.png)