オウム真理教の刑事裁判は昨年末でいったん終結した。教祖だった松本智津夫死刑囚(57)ら13人の死刑が確定し、執行の時期が注目されていたが、特別手配中だった平田信(まこと)被告(47)(爆発物取締罰則違反などで起訴)に続き、菊地直子容疑者(40)も逮捕されたことで、執行が先送りされる公算が大きくなった。 刑事訴訟法は「死刑執行の命令は判決確定から6か月以内」と定めているが、法務省は共犯者が公判中の場合、原則として死刑を執行していない。 地下鉄サリン事件で殺人、殺人未遂容疑で逮捕された菊地容疑者が今後、起訴されて公判が始まった場合、サリンを製造した遠藤誠一(51)、土谷正実(47)、中川智正(49)の3死刑囚が証人として出廷する可能性がある。