医薬品製造販売の小林化工(本社福井県あわら市)は12月7日、同社工場で製造する経口抗真菌剤「イトラコナゾール錠『MEEK』」全3種の製造を中止し、全てのロットを自主回収すると同社ホームページで発表した。厚生労働省の承認を得ていない製造工程が判明したため。 この錠剤を巡っては、一部ロットで製造時に睡眠導入剤の成分が混入し服用者に健康被害が発生、4日から自主回収している。 イトラコナゾール錠は、爪水虫やカンジダ症などの治療に用いる医療用医薬品。新たな回収対象は、同社と製薬会社「Meiji Seika ファルマ」が販売している、イトラコナゾール錠50、同100、同200。使用期限は2020年12月~23年10月の製品。 小林化工によると、睡眠導入剤の混入を受け、イトラコナゾール錠の製造工程を調査する中で、国の承認書に記載のない工程で作っていたことが判明した。原料を計量や混合する工程で、現行の基準