死後の遺体をアルカリ加水分解によって“液化処理”する弔い方が米国で広まっている。この新しい「水葬」ことアルカリ分解葬の仕組みと人気の秘密を探った。 残るのはコーヒー色の液体と… 自分が死んだとき、遺体をどう処理してもらうか──あまり楽しい想像ではないが、大事な問題である。 米国では長い間、現実的な選択肢は2つしかなかった。土葬か火葬だ。 しかし今、3つ目の選択肢が米国各地で広まりつつある。水葬だ。 「水葬」と言っても、遺体や遺骨を海や川に沈めたり流したりする、あの水葬ではない。遺体をアルカリ加水分解によって“液化処理”するというもので、「無炎火葬」「エコ火葬」などとも呼ばれる。 10月、カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は、アルカリ加水分解葬を認める法案に署名。米国でこの方法を合法化した15番目の州となった。 埋葬や火葬といった伝統的な方法に比べると、水葬の様子はずいぶん趣が異なる。