導入編,中級編では真性半導体,N形P形半導体の違いについて説明してきましたが,ここではそれらを特徴付ける最も重要なパラメータである「フェルミ準位」について説明します. まずは金属の話から 一度,半導体からはなれて,金属の話をすることにしましょう. 導体・絶縁体・半導体 で見たとおり,金属では,あるバンドの中心付近で,電子の詰まった領域と,電子のからの領域が別れているのでしたよね? しかし,ある有限の温度(例えば300K,室温)では,実際はきれいに二つの領域に別れているのではなく,グラデーションがかかったように,徐々に電子の密度が変わります.この,グラデーションの部分を拡大してみてみると・・・ こんな感じの図になります.これをグラフにあらわしたのが右側の図です [*] .こんな感じにグラデーションがかかっていることを,覚えて置いてください. ここで, という重要なパラメータが出てきます. は