「集団自衛権」のみならず、安倍首相が進めている一連の安全保障政策に若干の危うさを感じている点では、私自身も他の多くの人たちと大きく変わる事はないが、そういう懸念を語っている人たちの「相も変わらぬ浅薄な議論」には、私は心底がっかりしている。 どこが「浅薄」かと言えば、先ず、「戦争」とか「平和」とかいう言葉を連発しているにも関わらず、これらの言葉が意味するものを根源的に理解しているとは思えない(少なくとも説明はしていない)からであり、次に、「現実的な代替案」を何一つ示す事なく、専ら一般の人たちの情緒(恐怖心など)に訴えようとしているからである。 「集団自衛権を持つ事により、日本は『戦争をする国』への道を突き進む」という議論を先ず検証してみたい。そもそも「戦争する国」とはどんな国なのかが一向定かではない。その前に、「どんな場合でも戦争をしない国」などというものが、この世に存在し得るか否かも定かで
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