高校生が地理に関する知識や思考力を競うコンテスト「国際地理オリンピック」の日本地区大会の募集ポスターに、北方領土を「ロシア領」と表記した地球儀の写真が使われていた。 大会は文部科学省が後援しており、主催者はポスターを差し替えるという。誤りを見逃した事務局のお粗末さは批判されて当然だが、「単純ミス」で済ませられない問題だ。このようなことが起きるのも、学校などで「領土」を意識した教育がほとんど行われていないからだ。関係者は重く受け止めるべきである。 このポスターは、国別に色分けされた地球儀の写真を掲載している。ロシアに不法占拠されている北方領土が、ロシア領と同色で塗られていた。帰属先が定まっておらず、白く表記されるべき南樺太もロシア領になっていた。 主催者側は、いずれも「意図的な誤りではなく単純なミス」と説明している。文科省は、こうしたポスターが作られたこと自体を把握していなかったという。 昨