通説の源は、ローウェルというアメリカ人 「日本人は集団主義的だ」という通説の源を探っていくと、パーシヴァル・ローウェルというアメリカ人に行き着きます。日本でいえば明治時代の人です。ボストンの裕福な名家の出身で、グランドキャニオンの近くに私設の天文台をつくってしまうほど、財力をもっていました。 この人は、「火星の表面に見える縞模様は、火星人がつくった運河だ」という説を唱えて、有名になりました。本も出版しています。私が子どものころは、まだこの説が少年雑誌に載っていたような気がします。 もちろん、火星人はいませんでした。ローウェルが望遠鏡で見たという「縞模様」も、のちの天体観測者は確認することができませんでした。 ローウェルは、火星人の前には、日本人に興味をもっていました。大森貝塚の発見で有名なアメリカの動物学者エドワード・モースの講演に触発されて、明治16年(1883年)、はじめて日本を訪れま
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