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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (13)

  • 依存症の万引き、店内風景を誤って学習、薬物と同様の仕組みか

    悪い結果を分かっているのに、一時の充足感のために万引きを繰り返すケースは、窃盗症によるものが少なくないという。その場合、行動依存症の一種と考えられるが、仕組みの科学的な解明はほとんど行われてこなかった。刑罰を与えても止められず、また、効果の限定的な治療法しかなかった。 例えばアルコール依存症では、飲酒時に居酒屋や自宅の卓などの場所を関連付けて不適切な学習をしてしまう結果、そうした環境が引き金となって強い欲求が起きる。同様に窃盗症でも、手がかりの刺激に対する不適切な学習があり、行動や脳の活動が変化している可能性がある。 そこで研究グループは、窃盗症患者11人と健常者27人の協力を得て実験をした。スーパーマーケットの店内風景、陳列された品と文房具、全く無関係の屋外、それぞれの写真や動画を示し、視線の注視などの特徴や瞬き、瞳孔の変化、脳の活動を測定し、結果の組み合わせのパターンを比較した。

    依存症の万引き、店内風景を誤って学習、薬物と同様の仕組みか
  • 赤ちゃんの寝かしつけ、抱っこして5分歩くと効果的、留意点も

    泣いた赤ちゃんを抱っこして5分歩くと泣きやみ、半数が寝つくことを実験で示した。理化学研究所など日とイタリアの研究グループが発表した。さらに5~8分抱いてからベッドに寝かせると、起きずに眠ってくれるという。育児のノウハウとして活用できそうだ。 赤ちゃんを寝かしつける方法として、おんぶや抱っこ、ベビーカーでの散歩などがあるが、これらの効果の科学的な研究は少なかった。研究グループは2013年、親が抱いて歩くと赤ちゃんがおとなしくなると発表したが、20秒ほどの効果しか調べていなかった。これでは、親が歩くのをやめると赤ちゃんは再び泣き始めてしまった。 そこで研究グループは、より長時間歩く効果などを、生後7カ月以下の赤ちゃんと母親の21組による実験で調べた。母子の国籍は日やイタリアなど。まず、泣いている赤ちゃんに対し「抱っこして歩く」「抱っこして座る」「ベッドに置く」「乳母車に乗せて前後に動かす」

    赤ちゃんの寝かしつけ、抱っこして5分歩くと効果的、留意点も
  • 海水飲めないウミヘビ、水分補給の謎の一端を解明

    コスタリカ、ドゥルセ湾の入口付近の海面で休むセグロウミヘビ。(Photograph by Brooke Bessesen) 多くのセグロウミヘビは、一生を海の中で過ごす。めったに陸には上がらない。上陸したとしても、船を漕ぐパドルのようになった尾と、縦に平たくなった体のせいで這うことが難しく、陸では脆弱だ。猛毒を持つ彼らは、広く世界中の海に生息し、海流に乗りながら水面近くの魚を捕する。(参考記事:「セグロウミヘビ、「漂流」で太平洋を横断か」) 他の爬虫類と同じように、セグロウミヘビも生きるために水を飲まねばならない。しかし、常に海水に囲まれた状態で、一体どうやって喉を潤すのだろうか? 2月7日付けの学術誌「PLOS ONE」に、その謎の一端を解き明かした研究が発表された。(参考記事:「“2つの頭”を持つウミヘビ」) セグロウミヘビはかつて、周囲の海水をそのまま飲むのだと思われていた。「教科

    海水飲めないウミヘビ、水分補給の謎の一端を解明
  • 【動画】大寒波、熱湯が空中で凍る! シャボン玉も!

    猛烈な寒波が米国各地を襲っている。カップに入れた熱湯も、空中にまいた途端、地面に落ちる前に氷の結晶に変わってしまうほどだ。 そんな驚きの現象が、米ミネソタ州、バーモント州、ニュージャージー州など各地で撮影され、インターネット上を賑わしている。全米の広い範囲で氷点下の気温が続き、強い風と雪が吹き荒れているが、寒さがもたらす楽しみもあるようだ。(参考記事:「絶景、氷の世界のアドベンチャー写真21選」) 悪名高い爆弾低気圧をはじめ、ここ最近続いた天候のせいで、フロリダ州の州都タラハシーでは約30年ぶりに雪が降った。米北東部も大雪に見舞われ、ニューヨーク州などで非常事態宣言が出されている。(参考記事:「アメリカ大寒波で温暖化否定論が噴出」) 熱湯が空中で雪に変わる 話題の“極寒動画”には、どんなメカニズムがあるのだろうか。専門家に尋ねてみた。 水を熱すると、液体状態の水にエネルギーを与えていること

    【動画】大寒波、熱湯が空中で凍る! シャボン玉も!
  • 女性の好みが男性器の進化に影響?

    女性の好みは男性器の進化に影響を及ぼした可能性がある。 Photograph by Patrik Giardino, Getty Images 大きいことは良いことだ。少なくとも女性が好む男性器のサイズに関しては。最新の研究によれば、女性が選択するサイズが、男性器を大きくする進化に導いた可能性があるという。 男性の外性器の大きさに関する好みを女性に質問した過去の研究では、意見はさまざまに分かれた。大きさなど気にしないと答えた女性もいれば、大きい方が好きだという女性もいた。 今回の研究を率いたカナダ、オタワ大学の生物学者ブライアン・マウツ(Brian Mautz)氏は、当時の女性たちは公正な意見を述べなければならないという圧力を感じていた可能性があると指摘している。つまり、大きさなど関係ないという意見だ。 そこで、マウツ氏のチームはある実験を行った。コンピューターで作成した等身大の男性の輪郭

    女性の好みが男性器の進化に影響?
  • ブルドッグが危機、遺伝的に似すぎ

    イングリッシュ・ブルドッグは、世界的にきわめて人気が高い。だが、つぶれた顔、ずんぐりした体、だぶついた皮膚といった人間を虜にする特徴が、さまざまな健康問題をもたらしている。(Photograph by Nick Norman, National Geographic) 力強さや頑強さを象徴するイヌだったブルドッグ。だが、100年以上にわたる選択的交配が、このイヌをひ弱にしてしまった。 実は今、ブルドッグたちは呼吸や骨格、皮膚の障害をかかえている。しかも、多くの個体が自然に交尾したり出産したりできない。幼いうちに呼吸障害を起こすと、5歳以上まで生きられない可能性が高い。 7月末、ブルドッグの遺伝子を初めて完全に解析した研究の結果が、オンラインジャーナル「Canine Genetics and Epidemiology(イヌの遺伝と疫学)」に発表された。この研究により、ブルドッグの遺伝的多様性

    ブルドッグが危機、遺伝的に似すぎ
  • 地図で見るLGBT違法の国、合法の国

    米国オーランドにある、同性愛者が集うナイトクラブで起こった銃乱射事件では、ある事実が浮き彫りになった。それは、「基的な法的権利があっても、必ずしも安全が守られるわけではない」ということだ。そして世界各国の法律を見ると、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)である市民を「守ろう」とするどころか、積極的に処罰の対象とする国々も存在する。(参考記事:「オーランド銃撃事件を世界が追悼、写真11点」) 国際レズビアン・ゲイ協会(ILGA)が世界の性的指向に関する法律を調査したところ、73カ国、国連加盟国の37パーセントが、同性同士の性行為を違法と定めていることがわかった。 スーダン、イラン、サウジアラビア、イエメンは、同性愛の性行為に対して国内全域で死刑を科している。他にも、地域によって死刑や罰金刑、懲役刑が科される国もある。上の地図に示されている通り、同性愛を違法とし

    地図で見るLGBT違法の国、合法の国
  • ハイエナの雌に「ペニス」、雌雄どう判別? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    鼻をすり合わせる、ケニアのマサイマラ国立保護区のブチハイエナ。雌のブチハイエナには偽の「ペニス」がある。(PHOTOGRAPH BY FRANS LANTING, NATIONAL GEOGRAPHIC) 今回の記事では、読者から寄せられたこんな「性の疑問」に答えてみたい。「ハイエナの雌雄を素人が見分られる方法はありますか?」 アフリカにすむ捕者ハイエナは、ずる賢い動物として有名だが、彼らは自らの生殖器にまでトリックを仕掛けている。 雌雄を見分けるポイント 雌のブチハイエナは「長く伸びたクリトリスをもっており、これが雄のペニスに非常によく似ています」と、米ワイオミング大学の動物学者サラ・ベンソン=アムラム氏は言う。 この「擬ペニス」のそばには、きちんと「睾丸」まで備わっている。実はこれは陰唇が結合してできたもので、中には脂肪組織が詰まっている。 さて、それを踏まえたうえで、ブチハイエナの

    ハイエナの雌に「ペニス」、雌雄どう判別? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
  • 「同性愛ライオン」がネットで話題、真相は

    最近、ボツワナ北部で撮影された2頭のライオン。(Photograph by Nicole Cambre/REX/Shutterstock) 先日来、2頭の「雄ライオン」が草原で交尾をする写真がネットをにぎわせている。ただしこの写真は、あるいはより興味深い事象をとらえたものなのかもしれない。 実は、下になっているライオンは雄ではなく、「たてがみのある雌」である可能性が高いという。そうした個体は、これらの写真が撮影されたボツワナ北部においては、めずらしくないらしいのだ。(参考記事:「風の中のライオン、南アフリカ共和国(1995年)」) たとえば2頭のライオンが互いに頭部をこすり合わせている写真があるが、米バージニア工科大学教授で、アフリカのライオンに詳しいキャスリーン・アレクサンダー氏によると、これは雄が雌に対して優位性を示すための一般的な行動だという。 雄同士の交尾について、同氏はこう述べて

    「同性愛ライオン」がネットで話題、真相は
  • 歴史を変えた、心揺さぶる子どもたちの写真

    9月2日、海岸に打ち上げられた3歳のアイラン・クルディちゃんの遺体を抱え上げるトルコの警察官。アイランちゃんが乗っていたシリアの難民ボートはギリシャ領の島を目指していたが、途中で沈没した。(Photograph Nilufer Demir, AFP, Getty Images) 子どもが写った写真は、見る者に我が子や自らの子ども時代を思い起こさせる。苦難にあえいだり亡くなったりした子どもたちの写真と向き合うとき、私たちは他人事ではない悲しみに心を震わせる。 この感覚が心に変化を起こす。実感しにくいニュースがくどくどと報じられている遠い国の問題に、突如として関心が生まれる。写真が世界の人の目に触れれば、心を動かされる人数も桁違いになる。心を揺さぶられた人々は写真について語り合う。心の変化は考え方を変え、さらには政策、そして歴史を変えることもある。 今月2日、世界はシリア人難民の子どもの写真を

    歴史を変えた、心揺さぶる子どもたちの写真
  • 第2回 科学者しか入れない、まるごと実験場の島 アイスランド・スルツェイ

    アイスランドの南、北大西洋に浮かぶスルツェイ島は、地球上で最も新しい島の一つだ。1963~67年に起きた海底火山の噴火によってできた。現在、スルツェイ島はごく少数の認可を受けた研究者だけが島への上陸を許されている。ここは人類の影響を排し、生態系がどのように形成されるのか、その過程を記録するために自然保護区に指定された、特別な島なのだ。 ■50年前に誕生したばかりの島 生まれたばかりの島は、ベストマン諸島最大のヘイマエイ島の南西沖20キロに位置している。火山噴火を示す最初の兆候があらわれたのは1963年11月14日、周辺海域の海水温の変化、噴煙、硫化水素臭のすべてが観察された。実際にはその数日前、すでに噴火は水深130メートルの海底で始まっていた。 噴火は地殻の亀裂に沿って起こり、海上に噴き上がった粉塵や灰の柱は数キロの高さに達した。1 週間で新島が形成され、北欧神話の炎の巨人「スルト」にち

    第2回 科学者しか入れない、まるごと実験場の島 アイスランド・スルツェイ
  • 第2回 「知能指数は80%遺伝」の衝撃

    見た目はホントにそっくりな双子。それってつまり遺伝子が100%同じ一卵性双生児なわけだけど、性格や気質も見た目ぐらい同じなの? 違うとしたら、どのぐらい? もっと言うと、個人の形成に遺伝と環境はどんなふうにかかわっているのだろうか――。双子を対象として、遺伝と環境が人間に与える影響を調べる「双生児法」により、これまで7000組以上の双子を調査してきた安藤寿康先生の研究室に行ってみた!(文=川端裕人/写真=的野弘路)

    第2回 「知能指数は80%遺伝」の衝撃
  • 第10回 「夜更かし」=「夜型」はウソだった!

    我々、日人の睡眠は、どんどん「夜型」になっており、睡眠時間も減っていると述べた。 また、人間の体内時計が25時間である、というよく聞く説は間違いで、実際には24時間10分くらいを中心に個人差があり、だいたい正規分布していることも、「新しい常識」として紹介した(第2回 体内時計25時間はウソだった!)。 ところが、これがうまく伝わらないことがある。 例えば──「間違い」である体内時計25時間説は、今もあちこちに流布しており、専門家らしき人も述べている。それをいきなり「間違い」と言われても信じてもらえない。また、平均が24時間そこそこでも、個人差があるなら25時間周期の人もいるかもしれない、というふうな旧説の擁護も聞いた。 このような受け取られ方は新鮮だったし、また、このあたりをちゃんと理解することで、さらに視界が広がりそうなので、あらためて取り上げたい。 まず最初に、「夜型」「朝型」につい

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