政府が年末に改定する「防衛計画の大綱(防衛大綱)」に関する与党のワーキングチーム(WT)は5日の会合で、海上自衛隊の「いずも型」護衛艦を改修する事実上の「空母」について、「多用途運用護衛艦」と呼ぶことで一致した。今後、この呼称を使う方向で政府・与党内で調整する。憲法上、「攻撃型空母」は保有できないとされていることから、批判をかわすのが狙いだ。 出席者によると、会合では防衛省が海上自衛隊の「いずも型」護衛艦2隻について、甲板を厚くするなどして、戦闘機が着艦できるようにする改修方針を説明。政府は「攻撃型空母」は自衛のための必要最小限度の範囲を超え、保有は許されないとの見解であることから、整合性を図る呼称について議論したという。 自民側からは「防御型空母」との案も出されたが、公明側から「空母というのはダメだ」と反対意見が出た。自民党が5月にまとめた防衛大綱の提言では「多用途運用母艦」という表現も