『小豚どものお世話、ご苦労さまニャ』 頭の中でアリスの声がした。アローの改造に従事しながらこっちの様子もモニターできるとは、さすがのマルチタスクぶりだ。 「全部見てただろうけど、メラニーさんとの話もつけたし、ブラザーズもちゃんと連れて来たよ」 母屋のソファーに腰を下ろしながら、俺はアリスと情報交換した。 『ブタさんズに式神をつけるなんて、大盤振る舞いもいいところニャ』 「ちゃんと働いてもらうためさ。自動回復とか機能改良とかはさせないよ?」 『監視装置兼自爆装置つきと考えたら、いいセキュリティニャ?』 「自爆は行き過ぎだろ。監視はするけどね」 おイタを見つけたら、また膝をぶっ壊して放り出すとかね。因果応報は覚悟してもらいましょう。 あいつらも人に言えない過去を背負って生きて来たわけで、折角の落ち着き先をふい(・・)にする積りはないだろう。 「アロー君の改造は順調かい?」 『A-OK(エイオウ