日本史上最大の怨霊と恐れられた菅原道真は、時の関白藤原時平の姦計によって大宰府に左遷され、その地で非業の死を遂げたと言われている。 道真は死後天満大自在天神と呼ばれ、日本各地の天神社、天満宮に祀られた。 道真の怨霊は奔放最大の祟り神とされ、時平を始め数多くの人間を呪い殺したと言われている。 何故それほどに恐れられ、しかも神として祀られたのか? その陰には、「鉄と草」をアイデンティティとする一族の暗躍があった。 鉱山と繊維。かつて日本の産業を支えた2つの柱は、日本の歴史を陰で支える一族の力の根源でもあった。 野山を走り鉱石を掘り出し、鉄を作り出す。草木、金石から薬を作り出す。あるいは葛、麻、生糸から布を生む。 土木、建築の技術は都の造営、寺院の建築、そして民の住居を支えていた。 そ…続きを読む
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