日経メディカルcadetto連載中の「医師こそリベラルアーツ」の3回目です.今回は楽天グループの創業者,三木谷浩史さんの『たかが英語!(講談社,2012)』です.リベラルアーツと英語の組み合わせは意外かもしれませんが,学ぶべき情報をインプットしたりアウトプットしたりする際に,英語は不可欠です.しかし英語で苦労している医学生や医師がとても多いことは事実で,このテーマは避けて通れません.私自身も,2004年から2年間,米国に留学した際には,とても英語に苦労しました.いまだに英語は苦手ですが,この本に書かれている内容を知っていれば,留学はもっと気が楽だったのではないかと思います. 楽天は2010年に社内公用語を英語にする方針を打ち出し,準備期間の2年間で7000人以上の日本人が英語の習得に取り組みました.同書には,その過程と結果,日本での英語教育における問題点がつづられています.示唆に富む言葉が