多系統萎縮症に特徴的な病理所見として,オリゴデンドロサイトにおけるαシヌクレイン陽性glial cytoplasmic inclusion(GCI)があります.他のαシヌクレイノパチーでは主として神経細胞にαシヌクレインが認められるので大きな相違があります.またαシヌクレインはもともと神経細胞に豊富に発現しているのに対し,オリゴデンドロサイトでは発現が低く,オリゴデンドロサイトに蓄積するαシヌクレインがどこから来たものなのか,その起源についてもよく分かっていません.今回,各細胞のαシヌクレイン封入体の超微細構造を明らかにした研究がスイスからBrain誌に報告されました. この目的のために,6人の剖検脳の被殻と黒質を光学顕微鏡と電子顕微鏡で検索し,128個のGCIを同定しました.興味深いことに,オリゴデンドロサイト,神経細胞,dark cellに「3つの異なるタイプ」のαシヌクレイン封入体が
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