声の玉手箱 —愛荘町有線放送アーカイヴズから— その5:雨乞いの唄(2)「雲のお多賀詣り」 あの雲はもうすぐ雨を降らせる。 昔の人はよき天気読みでもありました。 前回に引き続き、昭和53年(1978年)に放送された「愛知郡録音風物詩」から、「雨乞い」の話。今回は澤島嘉一郎さんの談話の終盤部分を紹介します。 今回は特におもしろいのは、この地方での雲の動きの話。Google Mapで多賀神社と愛知川流域を表示すると分かるように、愛知川から見ると「お多賀さん」はちょうど北にあります。また、かつては愛知川の左岸(南側:御薗、建部、八日市など)は「神崎郡」で、愛知川の右岸(北側:秦荘、愛知川、澤島さんの住む湖東を含む地域)は「愛知郡」でした。これらのことを頭に入れておくと、澤島さんの雲の話がよくわかります。 ナレーション: 田植えの前、水がなければ、田を耕すことができない。ついには、送水に、消防車ま