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増田と読み物に関するi196のブックマーク (132)

  • 風俗で号泣した

    ムラムラしてた。 だから風俗にいってきた。 「よーし、パパ90分頼んじゃうぞー!」ぐらいのノリで。 彼女もいないくせに。 で、お店に行った。 最近入った若い子がいるとのこと。 その子を指名した。 びっくりしたよ。 入ってきた子は可愛かった。 スタイルも良くて頭も良さそうに見えた。 若くて、JDぐらいに見えた。 他にいくらでも仕事があるように思えた。 だから、良くないとは分かっていながらも聞いてみた。 「どうしてこんなところで働いているの?」と。 女の子は困惑した。 ベッドに腰掛けた俺の隣に座ると、それでもぽつぽつと話し始めてくれた。 自らの半生を。 月並みに言って、壮絶だった。 物心つく前に父親が亡くなったこと。 母子家庭になって生活が苦しくなったこと。 小中と苛められて、心機一転に高校デビューして成功するも学費が厳しくて中退したこと。 今も生活が苦しいこと。 中卒だとろくな仕事に就けない

    風俗で号泣した
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    i196 2021/11/22
    鬼畜だなぁ。自分にはできないわ
  • 渡辺明の敗北

    「最年少防衛」「最年少九段」。速報で次々と流れてくる文字は、間違いなく、将棋界の歴史に残る偉業だった。しかし、不思議と感情は湧き起こらず、それはただの文字の羅列にしか見えなかった。 「渡辺明の敗北」。代わりに浮かんだその文字は、頭から身体を巡り、あっという間に全身を蝕んでいった。 藤井聡太に初タイトルである「棋聖」を献上してから1年。渡辺は、戦を勝ち上がり、再びタイトル戦の舞台に戻ってきた。あの夏から1年。両者は立場を変えて再び相まみえた。「現役最強決定戦」との呼び声も高く、戦前のボルテージは最高潮に達した。 しかし、結果は渡辺にとって非情なものに終わる。0勝3敗。自身39回目のタイトル戦にして、初のストレート負けである。昨年圧倒的な研究で藤井に一矢を報いた第3局で、今度はその矢が届かなかった。復位を期し、1年ぶりに臨んだ大舞台での再戦は、梅雨の黒雲に呑まれるように進行し、夏を迎えないま

    渡辺明の敗北
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    i196 2021/07/04
    AIとの対戦ではなかなか感じられないであろうドラマがあったんだな
  • 鬼滅の刃が大ヒットした理由はまじで分からん

    ジャンプで連載を読んでいた過去からのファンほど分からんと思う。 ジャンプはアンケート至上主義なので連載順で大体のジャンプ内での人気度が分かる。というのが定説なのでその傾向を見てみよう https://jumpranking.blog.fc2.com/blog-entry-481.html 1位の回数: 13回 (6.4%) 平均順位: 5.7位 一般的な認識として2019年のアニメ化後に認知が広まりジャンプ史上を争う大ヒットとなったわけだが、それ以前の掲載順を見ていくと、連載当初苦戦していたが、中~上位くらいの人気をじわじわと獲得していったのが伺える アニメ化後は人気爆発しより上位に君臨し続けていたのも明らかに分かるので、アニメ化前はジャンプ内の人気作品というのに間違いないがジャンプを代表するほどの超人気作品ではなかったことも分かる。 同時期に連載開始していた人気作の「約束のネバーランド」

    鬼滅の刃が大ヒットした理由はまじで分からん
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    i196 2020/10/19
    アニメ総集編で初めてアニメ見たけど、ヒットした理由が分かった気がした。コミックだけだとピンと来てなかったんだよなぁ
  • やはり非モテ女は存在しない

    先日「非モテ女など存在しない。舐めるな 」を書いた者だが、お前らには当に心底呆れる。 俺の書いたものに「気持ち悪い」「だからモテないんだよ」「ゲイに掘られればいい」などと醜悪な書き込みをしてきた輩どもが、自称非モテ女の書き込みには「つらいよね」「同情する」などと書いている滑稽さ、当に醜い。 そう、この通り自称非モテ女の書き込みには多くの同情と共感が集まり多くの人が理解してくれるのに対して、非モテ男の書き込みには罵倒しか集まらないのをお前らが証明したのだ。 そもそも、俺がどれだけ苦労したかお前らに想像できるのか? 俺は母親から「お前みたいな醜いやつ、産まなければよかった」と言われたことがある。 道を歩いているだけで笑われる、殴られる、指をさされたことがある。 学生時代、勇気を持って告白しただけなのに、教師から呼び出されて「彼女にもう一度喋りかけたら退学にする」と言われたことがある。 就活

    やはり非モテ女は存在しない
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    i196 2020/10/07
    顔の造作の問題じゃないってのは文章読めばよく分かる。苦しみのことはよく分からんし分かる必要も感じない
  • 誠実な男はキモイ ※トラバに追記

    追記→anond:20200914152316 マッチングアプリで1人の女性とLINE交換してすぐにアプリを退会&アンインストールした。 ちなみにアプリでのやり取りはスマホのメモ帳に保存していつでも読み返せるようにした。 そのことを相手に話したら「ごめんなさい。怖いです」と言われて突然ブロックされたのだ。 なにも悪いことをしてないはずなのに、なぜ?遊びではなく真剣に向き合うつもりだと、誠実さをアピールしたかっただけなのに。 納得がいかず、妹に愚痴ると、「キモすぎてありえん」と言われた。 ああそうか。結局アプリ辞めずに同時進行で他の女も口説きまくってる不誠実なチャラ男がいいということなんだ。メッセージ読み返したりもしないような思い出を大事にしない適当な男がいいのだ。 誠実な男に大切にされて安心感を得ることよりも、遊び慣れてる男に不安にさせられるほうがドキドキして気持ちが盛り上がるのだろう。

    誠実な男はキモイ ※トラバに追記
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    i196 2020/09/13
    確かに誠実さは全く感じられず、キモさだけが伝わってくるなぁ
  • 2ちゃんで出会った嫁。

    俺が嫁と出会って今年で15年目だ。 出会いのきっかけは2ちゃんねる。 当時も現在と変わらず田舎田舎市に住んでいるんだけど,家でネットを見ていて「田舎市 サクラ 花見会」で検索かけたら たまたま2ちゃんの突発オフ会の田舎県スレがヒットしたのだ。 スレを読み進めているとどうやら次の日曜日に田舎市の花見スポットでオフ会をするらしく,参加者を募集していた。 俺は,2ちゃんのオフ会とやらに,どんな奴らが来るのか興味を掻き立てられたので,参加宣言をすることはせず,集合場所とされた田舎公園の桜の木をウォチすることにした。きっとネルシャツ,ケミカルウォッシュのジーンズ,ダンロップのシューズにリュックを背負ったキモオタたちがこぞって集まるのではないかと。 俺が,定時の15分前から田舎公園の桜の木傍でウォチを続けていると,俺の想像通りの服装で男性が現れた。むしろ期待以上というか・・・。 スレの書き込みからし

    2ちゃんで出会った嫁。
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    i196 2019/04/18
    幹事さんに感謝しないとね
  • 中古嫌いがリサイクルショップで働いた話

    私は中古が大嫌いなのにリサイクルショップで働いてる。 でも最近は思うところがあって、長くて恥ずかしいからここに吐き出す。 誰かが使い古した物を、家にいれるなんて信じられない。 私は物には思い出や気持ちがつまるもんだと、気で信じている気持ち悪い人間なので、誰かの思い出がつまった中古が気持ち悪い。 中古の品をみると、元の持ち主の顔を想像してしまう。どんな人生を送っていたのか考えてしまう。 そんな私がリサイクルショップで働いてしまった。家から近くて通うのが楽だから、とかいうダラけた理由で。 買うのも気持ち悪いが、売るのも気持ち悪いと思っていた。 自分の思い出や人生がつまったものを、いらないからと売りに来るのだ。そして誰かが私の過去がつまったものをまた使用する。それが私にはゾッとするのだった。 売りに来るもので一番理解できないのがぬいぐるみ。 ぬいぐるみなんて、一番思い出のつまるものだろう。 売

    中古嫌いがリサイクルショップで働いた話
  • バカみたいだけど、弟と俺は違う人間だと気づいた

    自分語りしたくなった。 両親共働きで、ベビーシッターの人によくお世話されてた。それが普通だった。お世話になるのだから行儀良くしなさいと言われてたし、実際他人だ。冗談も言い合うし頼りもする、無理も言った。でも、それなりの距離感を取って暮らしてた。 他人が家にいるのもそれほど苦じゃなかったんだな。 暫くして弟ができた。俺が小学校にあがってすぐ産まれた。その数年はホントに幸せだった。帰ったら家に親がいて、色んな事を話したりした。 母のお腹がおおきい時は、一緒に名前を考えて、呼び掛けたりした。今の子はヒョンタなんて呼び掛けるのかな。俺の時代はそれが普通だった。 産まれたらオシメも替えた。うんちだったとき俺もビビって泣いたよ。小学生にうんちのショックは大きかったんだ。 成長して、母も仕事に復帰した。シッターさんと俺と弟で夕方まで一緒にいて、遅くに両親がそろう日常に戻った。 俺には日常だったが、弟には

    バカみたいだけど、弟と俺は違う人間だと気づいた
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    i196 2019/03/06
    いい話
  • 息をするように嘘をつくお前

    母親が死んだ。ずっと体調が悪かったのに無理して働いて、病院に行ったときにはもう手遅れの、よくあるやつ。 父親はすでに他界しており、兄弟ふたりが残された。俺と弟。どっちもアラサー、独身。 弟は新卒で務めた会社を数年で辞め、今は長い長い充電期間。つまりひきこもりである。退職理由は社内で受けたいじめだという。弟が語ったいじめは凄惨で、精神を病むのも無理はなかった。……その話が当ならば。 弟は昔から、息をするように嘘を吐いた。所々に綻びはあるものの、妙にリアリティを持った物語を創作するのが上手かった。すぐに咎めて問い詰めれば、目を泳がせて言い訳をした後ではあるが、嘘を認めて謝る『ことも』あった。不気味なのは、時間が経つにつれ、弟の中で嘘が真実になってゆくことだった。 例えば、弟が文房具をなくしたとする。どこにやったと父に聞かれて、弟は「クラスメイトに貸したまま、その子が転校してしまった」と答える

    息をするように嘘をつくお前
  • 糸偏がヘタクソだった(追記)

    社会人になってからめっきり字を書く機会が減ってしまったから忘れていたんだけど、子供の頃私は糸偏が綺麗に書けなかった。 仕事上なにかを書くときはアルファベットなことが多くて、丁寧に字を書くことなんて滅多にないから忘れていた。さっき珍しく部署内の人への書き置きを書いていて思い出した。 小学生の頃、フランスの日人学校に通っていた時期があった。駐在年数の長い子が多い学年で、みんな少し日語がおかしかった。いろんな地域の方言や、英語、仏語、独語の単語が滅茶苦茶に混ざったニホンゴで会話していた。珍しく出入り(転入や帰国)の少ない学年だったこともあって、とにかく言語への頓着が薄かったんだと思う。 「書き」に関しても同じで、綺麗に文字を書こうという意識が、少なくとも私にはあまりなかった。高学年になれば「日にいた頃習字教室に通っていました」というような子がひとりふたりいたんだろうけど、残念ながら低学年の

    糸偏がヘタクソだった(追記)
  • 完全童貞の32歳が彼女を作ろうと婚活・恋活アプリを使ってみた結果

    https://anond.hatelabo.jp/20181110151336を読んで書きたくなったので 彼女どころか女友達すらおらず異性と手をつないだ事も二人きりでどこかへ行ったこともない完全な童貞です 転職を期に出来た空き時間で一念発起してアプリを2ヶ月ほど使ってみたので淡々と結果だけ書いていきます スペック32歳男 170前半 マーチ卒正社員年収400万 2つのアプリを使い800人ほどとマッチング、100人程度とメッセージのやりとりをし最終的に15人と会いました 1人目ディスプレイ業界に勤めてる33歳 二人で考えてドリア専門店へ、初めて女性と二人で事に行ったので会う前からめちゃくちゃ緊張、会ってからもキョドりまくる 相手がトイレに行ってる間に会計を済ませる、店を出たところで相手があーしまったーみたいなノリで「会計どうしましょう?」と言ってきたので 震える声で「ままま、また次はお願

    完全童貞の32歳が彼女を作ろうと婚活・恋活アプリを使ってみた結果
  • Yahoo!チャットって場所があったんだよ

    昔さ、Yahoo!チャットって場所があったんだよ。お前は知らないかもしれないがな。 当時はみんなホームページってやつを持っててな、誰が読むんだかしらねえ自己紹介とか何番目の訪問者です!ってのやっててな、ひどいとこになると熊のアイコンみたいなのがビュンビュンとカーソルを追いかけてくんだ。ありゃ恐怖だったね。 誰が興味あるんだかしらねえ、使用パソコンのスペック書くヤツまでいてな、「CPU: PentiumII、350MHz」とかドヤ顔で書いてたんだよ。タワー型のパソコンの写真まで載せてな。なんのため?しらねえよ、人に聞け。 でな、そういうところには必ず掲示板ってやつがあってな。BBSとか言ってたな。山陰放送じゃねえぞ。で、キリバン踏んだらBBSに報告することが義務付けられてて、しなかったら末代まで祟られて呪詛にかけられるんだけど、熱心なヤツになるとチャットっていう、リアルタイムに文字でお喋り

    Yahoo!チャットって場所があったんだよ
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    i196 2018/06/18
    増田文学100選を上から読んでるが、今の所一番面白かった
  • 35年勉めて幹部もやった会社を辞めることになったので、愚痴る。

    結局何が悪かったのかわかるようでわからんようで、まだ正直気持ちの整理もできていないが、落ち着かせる意味で増田に書かせてもらう。 今度、35年つとめた会社を退職することになった。いや、正確には一応は役員になっているから、解任か。 解任理由は簡単、 俺の事業が非主流だったが成功したこと会社が傾いたとき、主流が駄目になって俺の事業が成功して助けたことしかしそれが、専務や社長の考えとは違って逆鱗に触れたから。会社人生ではいろいろやった。自分なりに会社に貢献してきたつもりだったし、事実、苦しいときには俺がやった事業が会社の新しい展開をやれたとは思う。 ただ、その事実そのものを、専務の奴は気にくわなかったんだと思う。 もういい加減、愛想が尽きた。今は、あんな会社は徐々に腐っていけばいいと思う。 入社したころ入社したときは、企画職でも営業でもなく事務職だった。ただ、ちょうどその頃会社はその頃の看板商品が

    35年勉めて幹部もやった会社を辞めることになったので、愚痴る。
  • 議事録を作る仕事をしていました<その2>

    http://anond.hatelabo.jp/20160807152807 こちらの続きです。 12年目に気付いたこと11年目に久々の新人が入ってきました。中途入社でしたが20代半ばでしたので年下になります。彼は隣の課でしたが私から引き継いで議事録作成の仕事がメインとなりました。私も初めての後輩ということで優しく説明をしてあげていました。もちろん人間関係だとか業務知識は追いつきませんから彼が覚えることができたのはわずかだったと思います。ただ彼は半年後に別の仕事を与えられて、議事録作成はまた私の専属担当になりました。最初は彼が議事録作成が嫌になってしまったのかと思いました。でも実は違いました。部長がいっていたのを耳にしたところでは将来の幹部候補としていろいろな経験を積ませたいとのことでした。そのときに、あれ?自分は12年近く同じ仕事をしてきたんだけど、なんでかなと思いました。これはおかし

    議事録を作る仕事をしていました<その2>
    i196
    i196 2018/06/18
    その1読んだ時は鬱々とした気持ちになったが、ハッピーエンドで良かった
  • 議事録を作る仕事をしていました

    私の仕事新卒で入った会社は、PCサポート兼事務職で、約10年間ずっと議事録を作る仕事をしていました。 会議ごとに自分の所属している部署とは別に会議名の付く委員会があり、その会議の末席でひたすら議事録を書く仕事をしていました。議事録書きといっても単純な記録であれば、慣れればそれほど難しくはないのですが、この会社はがちがちに組織が硬くて、組織の意思決定の議事録というのは人間関係にとても気を使いました。 私が書いた議事録はまず主査と主任代理にチェックをもらって直しを受けます。そして主任、調査役、課長代理、課長代行、課長補佐、課長、担当課長、別部署の主任代行、課長1、課長2、部長代行、部長補佐、部長補佐2、担当部長、副部長1、副部長2、部長、部長代行、部長補佐、部長、常務、専務と順番に稟議されていくわけですが、当然1人でも却下されたら、また最初からやり直しとなります。その度に議事録の修正票を

    議事録を作る仕事をしていました
  • 日曜日に

    へ 驚くべきことが起きました! 娘から デートに誘われたのです 7月2日、日曜に 横浜アリーナでライブがあり 娘は当は 友達と行くつもりだったそうですが 友達がどうしても行けなくなったので 代わりに僕を誘ったとのこと でもまだ決まりではありません 月末の金曜までに 誰か他の人が見つかれば そっちと行くそうです 要するに僕は 最後の手段 ギリギリの 補欠要員です 僕は平静を装って どちらでもかまわないよ それじゃあ一応 日曜は空けておくよ と言いました しかし内心は 冷静なはずがありません まさか娘が 僕をライブに誘うなんて! そんなことは 一生無いと思ってました 娘が小5の時に 君が死んで しばらくは父娘で 仲良くやってたつもりでしたが やはり君がいなくなってから 家の中は 彩度や明度が落ち 音楽テレビの声も シャカシャカと味けが無くなり 二人ではどうにもならなかった カラ元気は

    日曜日に
  • 自走式彼女

    俺の嫁さんは自分で走る。特にプログラムされずとも、自分で考えて走る。 出会いは俺が二十八の時。働いている会社は新卒採用が全くなく、若いのが入らないので代謝が悪かった。その会社にしては珍しく新卒入社だった俺は、六年経てど部下はおろか後輩すらできず、ずっと続く「若手扱い」に辟易してた。そんなある日、自主退職者の補填として彼女が来た。当時二十七歳。見た目も少し近いが、雰囲気はシン・ゴジラに出てきた市川実日子まんま。会社が外資系だったこともあり、人事も面白みがないよりは風変わりな人材を好む傾向があったため、第一印象は「まためんどくさそうなのが…」という感じだった。 彼女は必要以上に人と馴れ合わないけれど、飲み会は割と顔を出す(ただし質問されない限り会話はせず、淡々と飲んでる)し、仕事は完璧なもんだから、一年たつ頃には「ちょっと変わったミステリアスな人」みたいなキャラで定着し、重宝される人になってい

    自走式彼女
  • 夫が隠れて借金をしていた

    夫が隠れて借金をしていた。洗濯物のポケットから支払い明細票が出てきた。読んでも正確な額が分からない。ただ50万円以上は確実だ。急いで夫と連絡を取り「持ってる金融機関のカードを暗証番号とともに全て提出してね」と伝えた。 これまで我が家の家計は完全に別財布だった。昔から家賃光熱費通信費は全て旦那持ち。子供が生まれて私が退職している今は、そこから更に毎月6万円費雑費としてもらっている。 思えば夫の金遣いには怪しい所があった。DVDや漫画を買うのが好きだし、ゲームにも課金していたようだ。それでも大人なんだから借金なんかするはずないと思ってた。クレジット会社から送られてくるギフトカードを受け取りながら、私は不安になって何度もこう言ってたのだ。「借金ないんだよね?もしあるなら全部私が立て替えるから。リボ払いは怖いんだよ。6万円払えるの?」それに対して夫は「大丈夫、借金なんてしてない」 どうやら夫は大

    夫が隠れて借金をしていた
  • 家族で父を見殺しにした

    21歳。忘れてしまう前に、死んでから2年少し経つ父の話をさせてくれ。 家は二代続いていた自営業で、祖父が亡くなった時に父はサラリーマンをやめ、三代目になったそうだ。 昔はけっこう上手くいってたんだって。儲かって儲かって仕方がなくて、お金を入れてた地元の信用金庫の人からは未だに感謝されてるぐらいだ。儲かったお金は祖父が連帯保証人になってた親戚のせいで吹っ飛んだので俺におこぼれがくることはなかったがな! でも俺が7才ぐらいのときかな、事業は上手くいかなくなってしまった。石油が値上がりしてな。夫婦仲は最悪になり、毎日喧嘩が聞こえてくるリビングと自室が離れていることが唯一の救いだった。すべてが最悪になってしまい、父は家を避けるように日中仕事場にこもり、帰るなりビールを煽る。高校生のときには家族が見てないところで酔った勢いで殴られてたので父のことは大嫌いだった。縋るように手を出した新事業も失敗。もと

    家族で父を見殺しにした
  • こんばんは、牡蠣です。正確には、前世で牡蠣でした。無脊椎動物のため、..

    こんばんは、牡蠣です。正確には、前世で牡蠣でした。無脊椎動物のため、当時は考えるということができず、ただ感じていただけでした。 あなたに教えてあげられることとしては、リズムについてです。海には大きなリズムと小さなリズムがあり、その波のなかで波に打たれ揺らぐ自分の体(身)は肺もないのに呼吸をしているようでした。私は穏やかな入江に暮らしていましたが、あまりに波が静かになるリズムの只中では、体が刺激を求め、どんな些細な水のゆらぎも感じ、その微細な振動の中にさらにリズムを見つけることができました。まれに、その整ったリズムを破るように私の背中にガリッ、ザリッという衝撃をうけることがあり、あれはおそらくイシダイなど立派な魚たちが私を噛んでいたのだと思います。いちぎれなくてさぞかし悔しかったでしょうね。 私は、ある日体が溶けはじめ、それで命を失いました。波のリズムが遠のき、些細な刺激も消え、ほんとうの

    こんばんは、牡蠣です。正確には、前世で牡蠣でした。無脊椎動物のため、..