三菱商事は24日、インドネシア国営石油ガス会社のプルタミナと韓国ガス公社と共同で、液化天然ガス(LNG)生産を開始すると発表した。LNG生産はこれまで石油メジャー(国際石油資本)主導プロジェクトに参加するのが一般的だった。三菱商事をはじめ、日本勢が事実上の事業主体としてLNGの生産・運営に乗り出すのは初めてで、ノウハウの蓄積を図る。新興国を含めた需要拡大で天然ガスの争奪戦は激化している。韓国ガス公社と組むことで、日韓両国の安定調達につなげるのが狙いだ。 総事業費は約28億ドル(2300億円)で、年間200万トンを生産する。2014年後半から約13年間、中部電力と九州電力に供給するほか、韓国向けにも出荷する。 三菱商事やプルタミナグループなどが出資するLNG開発・事業運営会社「ドンギ・スロノLNG」がインドネシア中部のスラウェシ島にLNG基地を建設する。三菱商事の実質的な出資比率は45%程度