米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、鳩山政権がいよいよ追い詰められてきた。煮え切らない日本政府の対応に、米国政府は、両国首脳が合意したはずの日米同盟に関する新たな協議会の開催を先送りすることを通告。政権内では社民、国民新の両党が、それぞれの主張を盾に首相をあの手この手で牽制(けんせい)する。政権は今、八方ふさがりの状況に陥っている。 8日夕、外務省の記者会見場に現れた岡田克也外相は普段にも増して厳しい表情を見せた。 「20年間政治家を続けてきて、いま肌で感じている」 普天間問題をめぐる日米間の交渉の最前線に立つ岡田氏は、米国からの直接的な“圧力”を否定したものの、自らが感じている“危機感”を率直に口にした。 岡田氏はさらに、「(日米)同盟は信頼関係に基づいてやっていかないと。若干そこが揺らいでいる」とも付け加えた。 実際、米国のアーミテージ元国務副長官は同日の都内でのシンポジウ