ナチスのマスコット・ボーイだったアレックス・クルツェム(Alex Kurzem)さんの写真(1944年に撮影、2007年9月2日公開)。(c)AFP 【9月24日 AFP】5歳の時に目の前でナチス・ドイツに家族を殺されたユダヤ人の少年が、終戦まで、ナチスのマスコット・ボーイを務めていたという実話が本人により明らかにされた。 この人物はアレックス・クルツェム(Alex Kurzem)さんで、終戦までナチスのラトビア親衛隊(SS)のマスコット役を演じていた。事実上の保護者となったナチス兵士にユダヤ人であることを知られまいと必死に身元を隠したクルツェムさんは、終戦後も50年以上、このことを誰にも話さず、つい最近、息子のマーク(Mark)さんにすべてを打ち明けた。 秘密は「骨の中の毒蛇のように自分をさいなんだ」と語るクルツェムさん。戦後移住したオーストラリアで、自分の体験をつづった本を出版した。