高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)で、原子炉容器内から24日撤去した炉内中継装置(長さ約12メートル、直径46センチ、重さ3・3トン)について、日本原子力研究開発機構は1日、装置の分解・点検作業を4日ごろから約10日間の日程で始めると発表した。撤去の際に装置下部の擦り傷などを確認しており、落下との関連を詳細に調べる。 機構によると、装置下部の「回転ラック」と呼ばれる燃料の受け渡しをする板状の機器に、擦り傷や摩耗した痕跡が見られた。また、回転ラックの駆動軸(長さ約10メートル、直径約16センチ)が通常よりやや下方にずれていることも確認したという。装置に付着したナトリウムを洗浄しており、分解点検して欠落した部品の有無、容器内の機器損傷を調べる。 また機構は、落下の衝撃で変形した同装置の接合部などの写真を公開した。外側にせり出すように変形してすき間が開いており、留めていた8本のピンは抜け落ちて
高速増殖原型炉「もんじゅ」で原子炉容器内に落下した炉内中継装置(3・3トン)本体の撤去は、夜通しの作業で24日午前5時ごろ終わった。昨年8月の落下から10カ月近くたち、撤去の工事費や新たな装置の購入で約17億5000万円かかった。東京電力福島第1原発事故で、国の原子力政策の行方自体が不透明になるなか、今回の設計ミスによる同装置落下は、トラブルがあれば長期停止と多額の費用を要するもんじゅの弱点を改めて示した。【柳楽未来】 もんじゅは、既に実用化されている軽水炉の原発と異なり、原子炉容器内に高温の液体ナトリウムがあり、空気に触れると激しく反応するため上部をアルゴンガスで覆っている。落下した同装置の下半分は不透明なナトリウムにつかった状態で、原子炉容器の上にアルゴンガスで満たした別の容器を用意して、その中につり上げた。原子炉容器のふたの一部を外して一体で引き抜き、総重量は約11トンになった。 今
記事一覧 もんじゅ落下装置、詳しく調査へ 年度内稼動は厳しく (2011年6月24日午後6時59分) 原子炉容器内から引き上げた炉内中継装置を収納したじゃばら式の専用容器=24日午前5時5分ごろ、敦賀市のもんじゅ(原子力機構提供) 日本原子力研究開発機構は24日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で、原子炉容器内に落下していた炉内中継装置の回収を終えた。昨年8月以来、原子炉容器内に大型の構造物が落ちたままになっているという異常な事態は解消された。 原子力機構は今秋には復旧作業を終えたいとしている。2011年度内の40%出力確認試験を目指しているが、福島第1原発事故を受け厳しい環境にある。 原子力機構によると、引き抜き時の観察では、既に確認している同装置の継ぎ目以外に異常はみられなかった。継ぎ目を留めている8本のピンは付いていたという。回収した同装置本体を7月から詳しく調べ、原子炉に
記事一覧 もんじゅ接合部に変形やすき間 炉内中継装置、分解点検へ (2011年7月1日午後6時49分) 引き抜いた炉内中継装置の目視観察で、確認された継ぎ目の変形部分=6月24日(原子力機構提供) 日本原子力研究開発機構は1日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の原子炉容器内に落下し、先に回収を終えた炉内中継装置の接合部に変形やすき間を確認したと発表した。週明けから約10日間かけて、分解点検を行い詳しく調べる。 落下した同装置は2本の筒を8本のピンでつなぎ合わせている。昨年11月には特殊な器具を使い原子炉容器内で内面、外面を観察した結果、装置の接合部が変形していることを確認した。分析の結果、落下の衝撃で上の筒の接合部が約5ミリ外側に張り出し、上ぶたの穴に引っ掛かると推定。「スリーブ」と呼ばれる上ぶたの一部と一体で引き抜いた。 引き抜きの作業途中の目視観察では、接合部の変形やすき間を
今回はシバさんのブログ『Dive into the Tech World!』からご寄稿いただきました。 今話題になっている原子力発電所の話を書きたいと思います。自分で調べてみると「高速増殖炉“もんじゅ”って危ないな」ってことに気づきました。福島原発も難しいことになっていますが、『もんじゅ』も現在も危険な状態になっています。それについてまとめてみました。 非常に長文になりましたので、時間があるときに読んでいただけるとありがたいです。特に福井県の方には自分たちの県のことなので読んでもらえたらと思います。 前置き まずこの内容について書きたくなった理由です。僕は福井県勝山市の出身で、福井県には多数の原子力発電所があります。これまでは原子力発電所については全く知識がなかったのですが、今回の福島原発での事故をきっかけに、やはり原発はある程度の危険性があるということに改めて気づき、原子力発電所について
平成22年12月16日 独 立 行 政 法 人 日本原子力研究開発機構 敦 賀 本 部 高速増殖原型炉もんじゅ炉内中継装置の復旧作業と 性能試験工程について 原子力機構は、 「もんじゅ」の炉内中継装置を燃料出入孔スリーブと一体で引抜 くことを決め、その引抜作業の方法や手順等の検討を行ってまいりました。 これらの検討の結果、別紙1のステップ、手順によって、炉内中継装置の引抜・ 復旧工事(準備含む)を行うこととし、それらの具体的な手順については、保安規 定に基づく特別な保全計画* を策定し、国の確認も受けながら、その計画に従って 実施してまいります。 また、屋外排気ダクト取替工事、水・蒸気系機能確認試験等の所要の工事、点検 等を炉内中継装置の引抜・復旧工事と可能な限り並行して行うこととし、別紙2の とおり工程の組み直しを行いました。 この工程の見直しにより、平成 23 年度内の 40%出力プラ
日本原子力研究開発機構は23日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の原子炉容器内に落ち、取り出せなくなった核燃料交換用の装置(長さ12メートル、3・3トン)を6月中旬をめどに引き抜くと福井県に報告した。 24日に準備作業に入る。 原子炉の熱を伝える冷却材のナトリウムは、空気に触れると燃える性質があるため、外気を遮断する特殊な器具を設置し、原子炉の上ぶたの一部ごと引き抜く。 装置は昨年8月に落下。同10月につり上げを試みたが、落ちた衝撃で装置の一部が変形してしまって抜けず、作業を断念していた。
今回は団藤保晴さんのブログ『Blog vs. Media 時評』からご寄稿いただきました。 高速炉『もんじゅ』に出た“生殺し”死亡宣告 福井県にある高速増殖原型炉『もんじゅ』(以下、『もんじゅ』)で原子炉内に落下してしまった炉内中継装置(直径46cm、長さ12m、重さ3.3トン)を引き抜く作業が13日、失敗に終わりました。毎日新聞が「『もんじゅ』:誤落下、中継装置抜けず 運転休止長期化も」*1 と伝えましたが、技術的常識に従えば本格運転も廃炉措置もできない袋小路に追い込まれたと言えます。“生殺し”死亡宣告がだされたのです。 *1:「『もんじゅ』:誤落下、中継装置抜けず 運転休止長期化も」 2010年10月14日 毎日新聞(毎日.jp) http://mainichi.jp/select/jiken/news/20101014ddm041040103000c.html 炉内中継装置は「2本の
日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で昨年8月に原子炉容器内に炉内中継装置が落下し、抜けなくなっている問題で、復旧作業にあたっていた燃料環境課の男性課長(57)が自殺していたことが22日分かった。 関係者によると、課長は今月14日、同市内の山中で遺体が発見された。今月中旬に行方不明になり、家族から福井県警敦賀署に捜索願が出されていた。 燃料環境課は、燃料交換などを扱う部署。40%出力試験に向けた昨年夏の炉心確認試験前後からトラブルが多発している。関係者によると、同課は国のヒアリングなどを受ける機会も多く最も忙しい部署。課長も同部署の勤務が長かったという。
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