昨夜も遅くまでテレビのニュースを見ていた。 東京電力の会見は気になって目が離せなかった。 会見に出てくる人たちに焦り、怒り、苛立ち、そして疲労の色……が現われてくる。 事態が悪化すると偉い人が出てきて、もうその顏には、表情がない。 そういう時、私は不安と恐怖を感じた。無力と、怒りも。 組織の中の偉い人たちが、能面のような顏でずらりと並ぶときは、おしなべて最悪の時だ。私はそういうハリボテの人形みたいな人たちの説明をほとんど聞いていないように思う。否。聞いてはいるけれど、情報として採用していない。 その表情、態度に明らかにシャッターが降りている人とは、テレビ画面を通してでもコミュニケーションができないと感じる。この人の情報は無益だと身体が反応する。 ゆうべ、ある変化がはっきりと見てとれた。 記者の質問責めにあっていた東電の男性は、これまでも何度かテレビに登場していた。不眠のための目が充血し、緊