サーバ側での経路指定 前半では、XML Webサービスの呼び出しの際に、クライアント側で設定したルート情報によりSOAPメッセージのルーティングを行う実装を紹介した。しかしこの実装では、クライアント側でサーバ側の経路情報を把握しておかなければならず、ファイアウォールやロード・バランサのようなルータは実現できない。 WSEでは、サーバ側で経路を決めて、WS-Routingのヘッダを設定することもできるようになっている。というより、現実的にはこちらの方がよく使われることになるだろう。WSEでは、サーバ側で経路を決定する方法が2種類ある。1つはルータを自分で実装する方法で、もう1つはWS-Referral仕様に基づくリファラル・キャッシュを参照する方法だ。 WSEでは、自分でルータを実装してルーティングを行うことを「Content-based Routing」と呼んでいる。メッセージの内容に応じ