すべてのサーバが仮想化に適しているというわけではない。サーバの仮想化を検討する際には、本記事で解説しているポイントに目を向け、障害となり得る点を洗い出しておいてほしい。 近頃はサーバの仮想化が大流行であるとはいうものの、仮想化に適していないサーバも存在している。このため、サーバの仮想化を行うにあたっては、いくつかの点をチェックしておく必要がある。以下に、ある物理サーバが仮想化に適しているかどうかを判定するうえでのティップスを紹介する。 #1:ハードウェアの一覧を作成する 物理サーバの仮想化を検討しているのであれば、まずサーバに搭載されているハードウェアの一覧を作成するのがよいだろう。仮想化した際にレプリケーションできない特殊なハードウェアがないかどうか、事前に確認しておく必要があるのである。 こういったものの典型的な例を挙げてみよう:何年も前の話になるが、一部のソフトウェア企業は、ソフトウ
「仮想化導入の“壁”となるのは、経営判断よりも変化を嫌う現場。それを打破するには、従来のノウハウを生かす手法や導入のメリットを開発や運用の担当者に説く必要がある」。2010年8月3日開催の「仮想化フォーラム2010 Summer」で、NTTデータ先端技術チーフコンサルタントの大塚弘毅氏が講演。仮想化導入を阻む壁となる要因を3点挙げ、それぞれの突破法を紹介した。 大塚氏が例示した壁は、(1)予想外に高額な見積もり、(2)物理リソースに慣れた現場の抵抗、(3)縦割り型の組織、の3つ。経営判断で仮想化によるコスト最適化を図ったとしても、これらの壁が仮想化環境の導入や活用を妨げる要因になるとした。 (1)の高額な見積もりは、信頼性やリソース不足を案じるあまりに、リソース過剰な仮想化環境を招きがちな事例を指す。物理サーバー間での仮想マシンの動的な移動や冗長化などを施すと、ライセンス負担やストレージ装
VMwareとHyper-Vは「リンゴとリンゴ」で比べるべき 米ヴイエムウェア アジア太平洋地域担当 競合製品マーケティング スペシャリスト スティーブン・グロス氏 「仮想化」市場をけん引する米ヴイエムウェア。それを追撃する米マイクロソフトは2008年6月26日(米国時間),「Windows Server 2008」向け仮想化テクノロジ「Hyper-V」の正式版を公開した。1台のサーバーを仮想化して、複数のサーバーを統合する用途などに使える。こうした機能を提供する「サーバー仮想化ソフト」の代表格が米ヴイエムウェアの「VMware ESX」だ。続々と登場する競合製品は、ヴイエムウェアの牙城を切り崩すのか。米ヴイエムウェアのアジア太平洋地域担当で、競合製品の動向に詳しいスティーブン・グロス氏に聞いた。 (聞き手は森山 徹=日経コンピュータ) Hyper-Vはヴイエムウェアにとってどれほどの脅威
最後の仮想化専業ベンダだったヴイエムウェアがSpringSourceを買収し、仮想化ソフトウェアを専業とする主要ベンダはなくなりました。 なぜ、仮想化専業ベンダはなくなったのでしょうか? 仮想化ソフトウェアでの差別化は終わり 理由は単純です。仮想化ソフトウェアだけでは差別化ができなくなってきたためです。 1年以上前であれば、製品の安定度、ライブマイグレーションなどの機能、管理ツールが充実しているかどうか、といった点で仮想化ソフトウェアは差別化が可能でした。しかし製品の成熟度や機能の多くが横並びになりつつあり、仮想化ソフトウェア単体での差別化はほとんどできなくなってきました。 そこで差別化のポイントは、仮想化ソフトウェアの上でどんな付加価値を提供できるか? に移りました。 ヴイエムウェアはクラウド環境を提供するベンダへの変身を目指していましたが、SpringSourceの買収によって、一気に
こんにちは、ryosukeです。 現在ウノウでは開発環境にVMware vSphere Hypervisor (ESXi4.1) を使ってプロジェクト単位で仮想サーバを構築しています(たぶん)。 私はインフラチームに関わってないので、実際のところ会社の開発サーバがどうなってるか詳細までは知らないのですが、今回は自宅の開発サーバでVMWare ESXi4を利用して仮想マシン作ってコピーで増やして開発サーバが沢山作れたよ、というところまで順を追っていこうと思います。 物理的に必要なものはサーバとして稼働するマシンと、クライアント(ハイパーバイザを操作するクライアント)として使うwindowsマシンと、DVDブランクメディアが1枚です。 内容は簡単ですが、ステップ数が多いので可能な限り箇条書きにします。 インストール VMWare社のサイトでVMware vSphere Hypervisor
仮想化技術の解説記事が多数出回っている現在、仮想化について「単に物理サーバを減らすだけの技術」と考えているIT管理者はもはや少ないだろう。 各ベンダーとも自動管理ツールの開発に力を入れているうえ、ネットワークの仮想化やストレージの仮想化といった技術も併せて進歩している。これらを活用することで、これまでよりも高度なIT運用管理が実現できるのはご存じの通りだ。 アクセンチュア テクノロジーコンサルティング本部 インフラストラクチャコンサルティンググループ マネジャー 中寛之氏 では、ここで皆さんに問いたい。その"仮想化を用いた高度なIT運用管理"について、どこまで具体的な運用像を描けるだろうか? ――「なんとなく便利になる」、「たぶんこんな感じのことができるようになる」、といったおぼろげな回答で終わる方が少なくないと想像する。これでは、仮想化の導入計画を立案するのは難しいと言わざるをえない。ま
[-]=======================================================================[-] Wizard Bible vol.49 (2009,12,13) [-]=======================================================================[-] x0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0x x0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0x ---- 第0章:目次 --- x0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xXx0xx0xX
仮想サーバー環境のメリットを引き出すには,ストレージも仮想化した方がいい――。そうした話を耳にする機会が増えてきた。しかし,ストレージ仮想化に対しては「具体的なメリットがわかりにくい」「ウチの環境でもメリットを享受できるのか?」「価格レンジがわからない」「導入にあたってどんなことに注意点すべきか?」といった疑問の声もある。そこで今回は,ストレージ仮想化を検討する際の判断の一助となるよう,一問一答形式で日本HPのキーパーソンに聞いた。 日本ヒューレット・パッカード株式会社 エンタープライズストレージ・サーバー・ネットワーク事業統括 ストレージワークス事業本部 製品マーケティング本部 担当マネージャ 宮坂美樹氏 <導入・拡張編> Q1 ストレージを仮想化すると, 実際にどんなメリットがあるの? A1 宮坂氏「サーバー環境を仮想化したのに,ストレージ環境はDAS(直接接続型ストレー
VMware Infrastructure 3.5では、仮想マシンのバックアップ方法で結構混乱があった。 従来からの方法はサービスコンソールにバックアップソフトのリモートエージェントをインストールし、仮想マシンをシャットダウンして、サービスコンソールのリモートエージェント経由でvmdkファイルをバックアップ。 途中からその方法は推奨されなくなり、やはり仮想マシンをシャットダウンさせて、サービスコンソールでvmkfstoolsを使ってVMFSボリューム上のvmdkファイルをext3ボリュームにエクスポート。 そしてエクスポートしたvmdkファイルをサービスコンソール上にインストールしたバックアップソフトのリモートエージェントで外部媒体にバックアップ。 大きく進化したのはやはりVMware Consolidated Backupの仕組みが提供されるようになってから。 これを使うとVMFSボリュ
[運用] 3大仮想化ソフトウェア機能比較 第1回 2.VMware Infrastructure 3の概要 日本アイ・ビー・エム株式会社 Microsoft MVP for Virtualization - Virtual Machine(Jul 2007 - Jun 2009) 渡邉 源太 2009/02/19 VMware Infrastructure 3のアーキテクチャ概要 x86ベースのアーキテクチャにおいて、仮想化の仕組みを初めて実現したのがVMwareである。VMwareは、1999年にx86ベースのコンピュータ上に仮想マシンを構築するVMware Workstationを発表し、PCの仮想化を実現した。この技術をサーバに応用したものが、2001年にリリースされたVMware GSX Serverおよび2002年に発表されたVMware ESX Serverで、これらはVMwa
駆け足ではあるが、ここまででvSphere 4のインストールから各種機能を紹介した。実際に試してわかったのは、vSphere 4はブランド名であり、実体はESX/ESXiということだ。また、vCenter Serverがないと、vSphere 4が持つ機能が利用できないということも理解できた。 今回は、vSphere 4のエディション構成と価格などを紹介する。 ■vSphere 4で用意されているエディション vSphere 4は、小規模企業向けに用意された「vSphere 4 Essentials」「vSphere 4 Essentials Plus」、中・大企業向けに用意された「vSphere 4 Standard」「vSphere 4 Advanced」「vSphere 4 Enterprise」「vSphere 4 Enterprise Plus」の計6つのエディションが用意されて
「Citrix XenServer」(以下、XenServer)は、オープンソースのハイパーバイザーであるXenをベースにした商用パッケージ製品である。無償で利用できるライセンスも用意されているため、スモールスタートで利用しやすい。今回はXenServerと運用管理ツール「XenCenter」を紹介する。 XenServerとは XenServerは、米シトリックス・システムズが販売している商用パッケージ製品である。XenServerはもともとXenの開発の中心を担ってきたXenSource社が販売していたが、2007年に米シトリックス・システムズがXenSouce社を買収したことで米シトリックス・システムズの製品となった。2009年3月にはXenServerを無償化し、大きな話題となった。2010年5月にはXenServer 5.6がリリースされた。 Xenハイパーバイザー XenSer
前回で紹介した通り、ユニアデックスでは、「サーバーが仮想化の落とし穴」という点について、親しみやすい語り口のビデオで紹介するという、ユニークな活動を行っている。今回も、ビデオに出演している同社のバーチャリゼーションエバンジェリスト、高橋優亮氏(タカハシ氏)に、“仮想化の落とし穴”を聞いていく。 最終回となる今回は、ストレージにまつわる落とし穴についてタカハシ氏に聞いてみた。仮想化に取り組むに当たって「ストレージだけはケチっちゃだめ」と語るタカハシ氏だが、その真意はどこにあるのだろうか。 ■ストレージは最初から「ケチっちゃだめ」 ITシステムにとってストレージが重要なことくらいあらためて指摘されるまでもなく当然分かっている、という読者も少なくないだろうが、仮想化におけるストレージは何よりも重要なデバイスとなりうる。 「仮想化の良いところは、従来の物理的なハードウェアとしてのサーバーが『データ
1. 運用コストを削減するため,仮想化による基幹システムのサーバー統合を実施した 2. 前例のない中で,仮想化の判断基準を独自に定め,およそ7割のサーバーを移行することにした 3. 12のサーバー・パターンを選定して4カ月間の移行検証を実施し,移行ノウハウを蓄積した 「こんな保守的な判断基準では,十分な効果を得られない。基幹システムの仮想化にふさわしい基準作りが必要だ」──。富士フイルムコンピューターシステムの柴田英樹氏(システム事業部 ITインフラ部 部長)は2008年1月,富士フイルムのサーバー統合計画の検討資料を前に,頭を悩ませていた。数百台ある基幹システムのサーバーのうち,どのサーバーを仮想化できるかざっと試算してみたところ,およそ3割しか仮想化できないという結果だったからだ。 この試算結果は,仮想化プロジェクトのコンサルティングを担当する日本ヒューレット・パッカード(以下,日本H
ツムラは仮想化技術を使い、サーバー統合を実施。137台のWeb/アプリケーションサーバーを12 台に集約するなど、サーバー費用を7割近く削減した。仮想化によりハードとソフトを分断し、長く使い続けられるインフラを構築した。「ハードの変更にソフトが引きずられる」という課題と決別することが狙いだ。仮想化技術を駆使して、ディザスタリカバリ(DR)システムの構築にも挑戦する。コスト削減に加えて、戦略的なインフラを構築したアイデアが高く評価され、準グランプリを受賞した。 「10年たっても使い続けられるインフラを作りたい」。情報技術部の佐藤秀男 部長は、仮想化技術を使ったサーバー統合の狙いをこう語る(図1)。 同社がサーバー統合を本格化したのは2008年のこと。137台のWeb/アプリケーションサーバーを12台に統合。サーバー費用を68.2%削減するなどコスト削減効果を上げてきた。一般に、仮想化によるサ
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