そこで位相限定相関法では、このデジタル信号に変換された画像信 号に、ある数学的な処理を施す。その処理とは「フーリエ変換」と呼 ばれるものだ。フーリエ変換とは、フランスの数学者であるフーリ エ(JeanBaptiste Joseph Fourier 1768〜1830)が、熱伝導の研究に 関連して発見したフーリエ積分に基づいて行うもので、一般に関数 は、サインとコサインの無限級数の和として表現できることに、そ の基礎を置いているとするものである。 Eという複雑な波も、A からDのような正弦波の 集まりとみることができ る。図においては大きな 波の振幅も小さな波の振 幅も同等に扱われている が、現実には大きな波ほ ど振幅が大きく小さな波 ほど小さいものになる。 この理論をごく簡単に説明すると、上のグラフになる。すなわち画 像信号をひとつの関数とみてグラフに表すと