小野寺五典防衛相は24日、中国軍のY8早期警戒機1機が同日午前から午後にかけ、東シナ海から沖縄本島−宮古島の間の公海上を飛行して太平洋に通過したと発表した。2島間は中国が軍事的防衛ラインの一つとしている「第1列島線」にあたり、中国軍機が第1列島線を通過したのを確認したのは初めて。航空自衛隊のF15戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対応。防衛省は異例の事態とみて警戒を強めている。 【尖閣周辺の接続水域に】中国のパトロール部門4隻、巡視船が初確認 Y8は東シナ海上空から第1列島線を抜けて太平洋上の沖縄本島の南東約700キロ付近で旋回し、同じルートで東シナ海へ戻った。小野寺氏は視察先の鹿児島県鹿屋市で記者団に「中国の海洋進出の一つの方向ではないか」と懸念を示した。外務省は「公海上の飛行なので国際法違反ではない」(関係者)としつつも、中国外務省に日本政府の「関心」を伝えてけん制した。 レーダ