従来のID・パスワードセキュリティの盲点 実は、このID・パスワードを利用した従来の情報セキュリティには大きな盲点がある。仮に、どんなに優れた暗号化製品でもID・パスワードが盗まれれば簡単に復号化でき、また多額の投資を行ってシンクライアントを導入しても、サーバー側への認証は従来通りID・パスワードのみであるため、ID・パスワードがわかれば本人以外でもアクセスが可能となってしまう。さらに、PCの操作履歴を収集してもログに残されたユーザー名と本人が一致しなければ、追跡調査しても、ユーザーを特定することは困難である。特に、共有PCを設置している企業や、社外スタッフのために共有アカウントを用意している企業常に危険な状態にあると考えるべきだろう。 不正アクセスの防止やコンプライアンスが高いレベルで求められるようになった現在、情報セキュリティ対策は「厳格な本人認証」と「なりすましの防止」を両立してこそ